インベブの前期、45%減益 新興国の通貨安など響く
【ジュネーブ=細川倫太郎】ビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)が28日発表した2018年12月期決算は、純利益が前の期比45%減の43億6800万ドル(約4800億円)だった。飲料の販売量が減ったほか、税負担などの費用が増加。新興国の通貨安も響き、減収減益となった。

売上高は3%減の546億1900万ドル。ビールを含めた飲料の販売量は7%減だった。自社ブランドのビールはほぼ横ばいだったが、清涼飲料が落ち込んだ。地域別ではブラジルやアルゼンチンでビールの販売が低迷したほか、南アフリカは増税の影響で消費者が買い控えた。一方、欧州や中国、コロンビアなどでは市場シェアが拡大した。
インベブは19年の見通しについて「売り上げ、利益ともに堅調な収益を予測している」とコメントした。同社は16年、英国のSABミラーを約10兆円で買収し、世界シェアで3割近くを握った。ただ、これに伴い巨額の負債を抱えることになり、財務の重荷となっている。
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