米朝決裂「トランプ流の交渉術」李鍾元早大教授

2019/2/28 20:44
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非核化を巡る合意を見送った28日の米朝首脳会談について、李鍾元・早大大学院教授に聞いた。

首脳会談が事実上決裂したことで、米国が若干優位に立ったように思える。米国にとって現在の米朝関係は悪い状況ではない。今回の会談で、金正恩(キム・ジョンウン)委員長は核実験と弾道ミサイル実験の中断継続を約束したためだ。北朝鮮への厳しい経済制裁も続いている。

首脳会談での決裂は米国とソ連が対立した冷戦時代は頻繁にあったが、通常はあまりない。したたかで妥協をしないトランプ大統領流の交渉術だ。事務方が事前に交渉内容を積み上げるのではなく、トップダウンによる方式ならではといえる。今回の決裂劇は金委員長にとって想定外の結果だろう。

北朝鮮が提案した非核化は寧辺(ニョンビョン)核施設の廃棄だけだったようだ。米国は米まで到達する大陸間弾道ミサイル(ICBM)の廃棄など、踏み込んだ施策を求めているとみられる。

金委員長は18年4月から経済開発を重視しており、米との軍事対立のなかで核兵器を開発する2017年以前の状況に戻るのは負担だ。今後は、やや弱い立場で米側との交渉を続けることになるのではないか。

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