2019年7月18日(木)

塩野義製薬、長崎大とマラリアを共同研究 2023年にも新薬候補

2019/2/28 18:56
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塩野義製薬は28日、長崎大学とマラリア研究について包括連携協定を結んだと発表した。長崎大の熱帯医学研究所(長崎市)に研究部門を新設し塩野義の研究者を派遣。基礎研究と並行して治療薬やワクチンの研究開発に取り組む。2023年をめどに複数の新薬候補を見つける考え。塩野義は感染症が注力領域。世界の患者が2億人に上る同分野に初参入する。

マラリアは蚊が媒介して毎年2億2千万人が新たに感染し、44万人が死亡している。患者数が減少傾向にあったが、近年は増加に転じ、薬剤耐性を持つ原虫も現れている。塩野義の手代木功社長は「温暖化で日本や北米など北半球の国々に感染が広がっていく可能性がある」と指摘する。

新設する研究部門では基礎研究分野やワクチン開発分野、創薬分野について並行して研究を進める。長崎大の北潔教授は「各分野が連携するマラリア研究は珍しい」と話す。両者以外にも国内外の研究機関や製薬企業と広く連携していく考え。

長崎大は既に治療薬の候補物質を見つけつつあるといい、塩野義の創薬ノウハウを活用する。23年には患者を対象にした安全性確認のための臨床試験(治験)入りを目指す。治験はマラリア患者がいる東南アジアで実施する見込みで、新たに海外の製薬大手などとの連携も視野に入れる。

マラリアのワクチンはまだ存在していない。長崎大は「細胞性免疫誘導ワクチン」の研究を進めている。塩野義はワクチンの効果を高められる「アジュバント」と呼ぶ免疫活性化物質などで連携する。

マラリアは研究の難しさや採算性などの観点から世界の製薬大手による研究開発は進んでいなかった。手代木社長は「適度な規模である当社だから、収益が限られる分野でも取り組める」と強調した。

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