2019年6月27日(木)

王子HD社長に加来氏 「部門の垣根超え選択と集中」

2019/2/28 17:56
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王子ホールディングス(HD)は28日、加来正年取締役(63)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。矢嶋進社長(67)は代表権のある会長に就く。子会社で低収益の事業を再編してきた実績をもつ加来氏のもとで、国内外で事業の選択と集中を進める。

王子ホールディングスの社長に就任する加来正年取締役(左)と、会長に就任する矢嶋進社長(28日、東京都中央区)

新社長の当面の課題は印刷用紙など苦戦する国内事業だ。加来氏は記者会見で「部門の垣根を越えて選択と集中を進める」と述べた。

同社は矢嶋社長の指揮下で既存の洋紙事業から転換を進めてきた。今期は初めて営業利益が1000億円を超える見通し。「退いてもいいタイミングと考えてきた」(矢嶋社長)という。

王子ホールディングスの記者会見で、主な一問一答は次の通り。

――どのように事業を進めていきますか。

加来正年取締役「本業の国内事業をもう一回テコ入れしないと駄目だ。アパートに空き家があり、古くなっている状態といえる。カンパニーの垣根を超えて選択と集中を進める。矢嶋進社長が取り組んだエネルギーやパルプなど成長事業への投資を引き続き進めたい」

「セルロースナノファイバー(CNF)のようなイノベーションを起こす必要がある。特に製紙の核になる技術を横展開し、新しい製品を作りたい。CNFではパルプを砕く技術を使った。紙をすく技術を応用すればフィルムも作れる。紙以外の製品を作れば世界で戦える力が出てくる。製紙だけだと、しんどい」

――脱プラスチック素材の流れへの対応は。

「紙は耐水性や耐熱性、耐油性など様々な機能を持つ。紙の機能を見直す機会があると思う。脱プラ素材を開発するのではなく、すでに持っている機能紙の活用法を幅広い分野で再検討したい。新たな機能が必要であれば開発する」

――三菱製紙と業務提携しました。どうシナジーを発揮しますか。

「提携前から家庭紙で合弁会社をつくるなど、人の交流もあった。(三菱製紙は)機能紙でいい技術を持っている。プロジェクトチームなどをつくって考えたい」

(高木雄一郎、矢野摂士)

加来正年氏(かく・まさとし)78年(昭53年)九大工卒、旧日本パルプ工業(現・王子HD)入社。11年執行役員。12年常務グループ経営委員兼王子エフテックス社長。17年王子エンジニアリング社長。福岡県出身

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