DNA型鑑定「京」単位に 新試薬でさらに精密識別

2019/2/28 16:58
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全国の警察が犯罪捜査などで実施しているDNA型鑑定について警察庁は28日、新たな検査試薬を導入することを決めた。同じDNA型の出現頻度が「4兆7千億人に1人」から「565京人に1人」となり、より精密な個人識別が可能となる。さらに従来は検出できなかった微量な資料からDNA型が検出される可能性もあり、鑑定能力の広がりも見込まれる。

犯罪捜査で採取した資料を警察庁のDNA型データベースと照会し一致した件数は、2005年は158件だったが、12年以降は毎年6千件を突破。未解決事件の切り札となることもあり、捜査の強力な「武器」としての重要性が増している。

国家公安委員会は28日、「DNA型記録取扱規則」の改正案を承認。新試薬は4月から全国の警察で順次導入される。

試薬は採取資料からDNAを抽出した後、検査に使われる部分を増幅させるために使われる。

警察庁によると、DNA型鑑定は、人の血液や汗、皮脂から検出されるDNAの塩基配列の繰り返し回数が個人によって異なることを利用。現在は、4個の塩基配列を基本単位とする「STR型」が繰り返される回数を染色体上の15部位で調べ、約4兆7千億人に1人の出現頻度で個人識別できるという。

新試薬により染色体上の検査部位を21に拡大することが可能になるといい、個人識別率は「兆」の上の単位である「京」に1人となる。

日本の警察は1989年に警察庁科学警察研究所がDNA型鑑定を実施し、その後、全国の警察本部に広がった。

最初は「MCT118型」と呼ばれる検査法で、DNA型一致の確率は「千人に1.2人」だったが、03年にSTR型に切り替わった上、自動分析装置「フラグメントアナライザー」も導入され「1100万人に1人」に向上。06年には現在の検査法となり「4兆7千億人に1人」となった。

4月以降、新試薬導入と同時に新型のフラグメントアナライザーによる鑑定が順次開始され、より微量の資料や古い資料でも分析が可能になる。〔共同〕

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