元金融庁室長、南都銀の副頭取に
奈良県地盤の南都銀行は27日、元金融庁地域金融企画室長の石田諭氏(44)を副頭取に迎えると発表した。4月1日付で専務執行役員になり6月の株主総会後に就任する。経営再建のために外部の人材が地銀経営に加わる例はあるが、健全行のナンバー2に就くのは極めて珍しい。
石田氏は旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)出身で、産業再生機構や経営共創基盤を経て2013年から18年まで金融庁で勤務。監督局や検査局で地域金融行政に深く携わった。南都銀は「地域金融に関する知見や経歴から、当行の変革に真摯に向き合う人材と確信している」(経営企画部)としている。
南都銀側から今年1月ごろ打診したという。地銀をとりまく経営環境が厳しさを増すなか、外部の人材を取り込んで戦略づくりや収益力の改善をめざす。