2019年5月25日(土)

クリントン氏のメール流出「トランプ氏把握」
元顧問弁護士が議会証言

トランプ政権
北米
2019/2/27 18:42 (2019/2/28 4:05更新)
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【ニューヨーク=平野麻理子】トランプ米大統領の元顧問弁護士マイケル・コーエン被告は27日、米下院の公聴会に出席し、大統領選で対立候補だったクリントン元国務長官陣営のメール流出を大統領本人が事前に把握していたと証言した。流出先はロシアに近い内部告発サイト「ウィキリークス」で、トランプ氏とロシアの協力関係を裏付ける重要な証拠に発展する可能性がある。

公聴会で宣誓するコーエン氏(27日、ワシントン)=ロイター

公聴会で宣誓するコーエン氏(27日、ワシントン)=ロイター

コーエン被告は冒頭の証言で大統領を「ペテン師」「人種差別主義者」などと激しく非難し、対立姿勢を鮮明にした。現在ベトナムのハノイで米朝首脳会談に臨んでいるトランプ大統領は27日早朝のツイッターで「彼(コーエン被告)は減刑のため嘘をついている」などと批判した。

証言によると、トランプ氏陣営元幹部のロジャー・ストーン被告(偽証罪などで起訴)が2016年7月にトランプ氏に電話し、ウィキリークスが近くクリントン氏に打撃を与えるメールを暴露すると伝えた。ウィキリークス創設者のジュリアン・アサンジ氏から直接聞いたとストーン被告は説明しており、トランプ氏は「素晴らしい」と応じたという。

コーエン被告は、トランプ氏がストーン被告と話した際に同じ部屋におり、スピーカーで流れる会話を耳にした。トランプ陣営がメール流出を事前把握していたことはストーン被告の起訴状で既に明らかにされていたが、トランプ氏本人に直接伝わっていたという情報が出るのは初めて。

ウィキリークスはロシア政府と関係が深いことで知られており、クリントン陣営のメールをハッキングして提供したのもロシアの軍情報機関とされている。今回の証言はトランプ氏とロシアの直接的な選挙協力を示すものではないが、モラー特別検察官が指揮する一連の捜査で重要な証拠になるとみられる。

ウィキリークスが流出させたのはクリントン陣営の内部メール。政治は「公私の立場(の使い分け)が必要だ」と発言したことが判明し、有権者のクリントン氏への批判を招いた。

コーエン被告は、トランプ氏が他にも違法行為に関与したことを示す「証拠」も議会に提出した。トランプ氏の過去の不倫相手とされるポルノ女優に対する口止め料をコーエン被告が支払った後、トランプ氏が個人口座から振り出した小切手のコピーなどが含まれる。小切手に署名したのはトランプ氏が大統領に就任した後で、選挙資金法に違反する可能性がある。

コーエン被告は証言で、トランプ氏の人種差別主義者的な発言についても告発した。大統領は過去に「黒人はばかなので、自分に投票することはないだろう」などと語ったという。コーエン被告は「私たち誰もがそうであるように、トランプ氏には良いところと悪いところがある。しかし、大統領就任後は悪い面が強くなりすぎて、彼は最悪の状態になっている」と指摘した。

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