パキスタン機もインド側空爆 印空爆に対抗

2019/2/27 15:56
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【ニューデリー=黒沼勇史】パキスタン空軍機は27日、インドと領有権を争うカシミール地方の実効支配線を越えてインド側を空爆した。26日にインド空軍機がパキスタン北東部を空爆したことに報復した。印パ両国は27日、それぞれ相手軍機を撃墜したと発表した。両国とも事態をこれ以上悪化させる意思はないとしているものの、情勢はなお不透明だ。

パキスタン外務省は27日、声明を出し「パキスタン空軍はパキスタン領空内から実効支配線を越えて攻撃を行った」と表明。「自衛の権利、意思、能力を示すことが唯一の目的」と説明した。インド軍機が前日、パキスタン北東部バラコット上空に飛来し空爆した際に迎撃しなかったことに同国内で批判が高まったため、27日の空爆に至ったとみられる。

インドの現地報道によると、空爆に投入されたパキスタン軍機は3機で、空爆地点はカシミール地方の実効支配線のややインド側のナウシェラ付近。インド軍機が応戦し、パキスタン軍機は自国側に引き揚げた。

この戦闘で両空軍に損害が生じたもよう。パキスタン軍は27日、インド軍機2機を撃墜し、うち1機の搭乗員2人を捕虜にしたと発表。一方、インド外務省は戦闘機1機を失ったことを認めるとともに「パキスタン軍機1機が同国側に落ちていくのを陸上部隊が視認した」とした。パキスタンはこの情報を否定した。

国際社会は、核保有国である印パ両国が軍事的な緊張を高めないよう、自制を求める声明を相次ぎ公表。ポンペオ米国務長官は26日付で「印パ両国は自制を発揮し、いかなる代償を払っても事態をエスカレートさせないよう求める」などとする声明を出した。

印パ両国も事態の沈静化を探る姿勢を示す。インド外務省は27日、外国報道機関に配布した文書で「我々はさらなる事態悪化を望んでいない」と説明。パキスタンのカーン首相も同日の報道機関向けテレビ演説で「この状況が悪化すれば、私自身やナレンドラ・モディ(印首相)の統制が利かなくなる。インドには再び、対話を呼びかけたい。我々の準備は整っている」と強調した。

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