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希望した移籍かなわず 悔しさ発信、強まる覚悟

環境を変えたいと希望した移籍はかなわなかった。所属するレスターは7試合勝ちなし(2月24日現在)。にもかかわらず若手が重用され、僕はベンチスタートの日々が続く。それでも置かれた立場を受け入れながらもそれに甘んじる気はなく、技術にたけた若い選手に負けないという反骨心がみなぎっている。

レギュラーでないから、いろんなポジションや時間帯で起用される。だからこそ、選手としての感性は研ぎ澄まされていると思う。僕に残された時間は長くないけれど、危機感を抱き、ひとかけらの余裕もなく競いあう毎日に、自分の生き方は間違っていないという確信を持てている。

そんなとき、サッカー解説者のセルジオ越後さんが「レベルの高いチームにいたとしても、試合に出られないのでは意味がない」と語った記事について、乾貴士(アラベス)がSNS(交流サイト)上で異を唱えた。それを目にして乾同様の悔しさを感じ、僕もSNSに投稿した。

試合に出る出ないで選手の軽重が語られるのは当然。しかし、長くサッカー界に身を置き、多くの選手を見てきた尊敬するセルジオさんに「もがく日々は無意味」であるかのように切り捨てられたのは残念でならなかった。

実をいうと僕は、サッカー選手は自分の思いをSNSに投稿する必要はないという考えの持ち主。簡単に自分の気持ちを発信できるSNSは便利だが、投稿して「わかってもらえた」と感じるのはある種の甘えというか、依存心の表れのように思えるのだ。

それでも今回も含め時々、主義に反して投稿するのは僕なりに「黙っていられない」と感じたときだ。決して「いいね」という賛同の数や共感の輪、世間のリアクションを求めてのことではない。

僕らは結果がすべてという世界に生きている。選手はピッチ上で何ができたかがすべてで、結果に対する責任を負わなければならない。だから結果が出なければどんな批判も黙って受け入れるべきで、悔しければ批判を覆すプレーをすればいい。

カズさん(三浦知良)などSNSが無かった時代の選手たちは、きっとそんな思いで孤独を乗り越え、タフに戦い続けたように思う。だから強い。メディアも含め世間の声に対し、それが称賛であっても批判であっても自分の信念や真意、真実と違っても動揺はしない。僕もそんなふうに生きたいと願っている。

本当は結果に至るプロセスも大切なのだ。が、それも結果を出さないと耳を貸してもらえない。今回のことで僕の反骨心は増した。「岡崎慎司にとって、試合に出られなかった時間は無駄じゃなかった」と思わせる。安易にやるものじゃないと思っているSNSに投稿したことで、覚悟はさらに強まった。

(レスター所属)

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