2019年6月17日(月)

同性愛暴露、一橋大の責任否定 転落死学生の遺族敗訴

2019/2/27 13:49
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同性愛者であることを同級生に明らかにされ、その後転落死した一橋大法科大学院の男子学生(当時25)の両親が、同大に計約8500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、東京地裁であった。鈴木正紀裁判長は「大学側が安全配慮義務に違反したとは認められない」として、請求を棄却した。

性的指向などに関する情報を第三者が本人の意に反して明らかにする行為は「アウティング」と呼ばれる。判決は、今回のアウティングが不法行為にあたるかどうかは判断しなかった。

男子学生は2015年4月、同級生の男性に恋愛感情を伝えた。男性はその後、無料対話アプリ「LINE(ライン)」で複数の同級生が参加するグループに「おまえがゲイであることを隠しておくのムリだ。ごめん」と男子学生の名前を挙げて投稿。男子学生は心身に不調をきたすようになり、大学のハラスメント相談室に相談したが、15年8月に校舎から転落死した。

鈴木裁判長は判決理由で、学生から相談を受けた教授の対応について「アウティングが許されるものではないとの立場を一貫し、学生の苦しみに共感を示している」などと指摘。他の職員らの対応にも問題はなかったと結論づけた。

判決後に記者会見した原告側代理人弁護士は「アウティングがどんな問題なのか、判決は一切踏み込んだ判断をしていない」と批判。一橋大は「学内でのマイノリティーの方々の権利について、啓発と保護に努めていく」などとコメントした。

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