2019年9月23日(月)

18年度の実質成長率は0.6%、19年度は0.8%成長 NEEDS予測
足元で輸出弱含むも、底堅く推移する日本経済

2019/2/27 12:04
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日本経済新聞社の総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、内閣府が2月14日に公表した2018年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値を織り込んだ予測によると、18年度の実質成長率は0.6%、19年度は0.8%の見通しになった。

19年1~3月期の成長率は前期比0.4%を見込む。民需は減速するが、外需のマイナスの寄与が解消する。19年度に入った後も日本経済は緩やかな回復を続ける。消費増税による個人消費の駆け込み・反動減が各種対策により比較的小幅にとどまるほか、輸出は前期比プラスを維持し、設備投資も底堅く推移する。

■前期比0.3%増――18年10~12月期

18年10~12月期の実質GDPは前期比0.3%増(年率換算で1.2%増)だった。2四半期ぶりのプラス成長だが、前期の同0.7%減は取り戻せなかった。内需は前期の落ち込み(同0.5%減)を上回る同0.7%増だったが、外需が足を引っ張った。

民間最終消費支出(個人消費)は前期比0.6%増だった。耐久財やサービスが好調で、前期の同0.2%減から持ち直した。設備投資も同2.4%増と2四半期ぶりに増加し、民需の成長への寄与度は0.5ポイントだった。

公共投資は前期比1.2%減と6四半期連続のマイナスだった。ただ、政府消費が同0.8%増と大きく伸びたため、公需の成長への寄与度は0.1ポイントとなった。

一方、輸出は前期比0.9%増にとどまった。輸入が同2.7%増と大きく伸びたこともあり、外需の成長への寄与度はマイナス0.3ポイントだった。

■足元の輸出は弱含み

財務省が2月20日に公表した1月の貿易統計では、輸出数量指数が前年同月比9.1%減と3カ月連続のマイナスとなった。米国向けは好調だったものの、春節(旧正月)が影響するアジアや中国向けが大きく落ち込んだ。本予測では、春節明けの2月と3月には輸出は持ち直すと見込む。1~3月期のGDPベースの輸出は、弱含みながら前期比プラス(0.3%増)を維持する見込みだ。18年度は前年度比1.9%増となる見通し。

2月24日にトランプ米大統領は、3月2日に予定していた中国製品の関税引き上げを延期すると表明した。世界経済に影を落としている米中貿易摩擦は、打開の方向に向かいつつあるもようだ。中国政府は減税など景気対策の規模を拡大しており、経済の急減速は避けられる見込み。米国の成長率は、政府機関の一部閉鎖や政府職員への給与支払い遅れにより1~3月期は前期比年率1%台に下振れするが、4~6月期は再び同2%台に戻る見通しだ。

足元の輸出は弱含みだが、海外経済が大きく減速することは回避されるため、19年度の輸出は前年度比2.2%増になるとみている。

■設備投資は底堅い

設備投資の先行指標である内閣府の機械受注統計では、10~12月期の「船舶・電力を除く民需(季調値)」が前期比4.2%減と6四半期ぶりにマイナスとなった。世界経済の減速懸念が設備投資への慎重なスタンスの背景にあるもようだ。ただ、米中貿易摩擦が激化する可能性は低下しており、本予測では、1~3月期の設備投資は前期比0.2%増を見込む。その後も底堅い推移が続き、18年度は前年度比3.3%増、19年度は同1.8%増となる見込みだ。

■1~3月期の消費の伸びは緩やか

10~12月期に大きく反発した個人消費だが、消費者マインドの悪化から1~3月期の伸びは緩やかなものにとどまりそうだ。内閣府が1月30日に公表した1月の消費動向調査では、消費者態度指数(季調値)は4カ月連続で低下し、2年2カ月ぶりの低水準となった。1~3月期の個人消費は前期比0.2%増、18年度は前年度比0.7%増となる見込み。

ただ、1月の景気ウオッチャー調査で、2~3カ月先の景況感を示す先行き判断DI(家計動向関連・季調値)は前月比2.0ポイント改善した。所得も堅調な増加が続き、消費を下支えすると見込んでいる。19年度の消費は前年度比0.8%増になるとみている。

なお、今回のNEEDS予測は、日本経済研究センターが19年2月に公表した短期予測をベースにしている。

(日本経済研究センター 田中顕、デジタル事業 情報サービスユニット 渡部肇)

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