米朝首脳、27日夜から2日間会談 「非核化」焦点に

2019/2/26 23:27 (2019/2/27 0:50更新)
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【ハノイ=鈴木壮太郎】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は26日、米朝首脳会談を開くベトナムのハノイに入った。トランプ米大統領も同日夜に到着した。両首脳は27日夜から2日間にわたって複数回会談する。昨年6月の初会談で合意した朝鮮半島の「完全な非核化」の進展に向け、北朝鮮の具体措置と米国の見返りをめぐり直談判する。

昨年6月の初会談で談笑する米朝首脳(シンガポール)=AP

昨年6月の初会談で談笑する米朝首脳(シンガポール)=AP

米ホワイトハウスのサンダース大統領報道官によると、首脳会談は27日夜にスタートする。会場はハノイ市内のホテルになる見込み。まずトランプ氏と金正恩氏が1対1で会談し、側近も加わる夕食会を開く。

夕食会には米国からポンペオ国務長官とマルバニー大統領首席補佐官代行が同席。韓国メディアによれば北朝鮮からは金正恩氏の妹の金与正(キム・ヨジョン)氏、金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長が参加する。

両首脳は翌28日に本格的な会談に臨む。1日だけだった昨年6月のシンガポールでの初会談よりも直接協議する時間が多く確保されることになる。会談後には合意事項を盛り込んだ共同声明を発表する見通しだ。

焦点は北朝鮮が非核化の具体措置にどこまで踏み込むかだ。昨年6月の首脳会談の共同声明は「朝鮮半島の完全な非核化」を盛り込んだが、具体的な手順や時期には触れていなかった。

北朝鮮はその後、昨年9月の南北首脳会談などを通じ、東倉里(トンチャンリ)のミサイルエンジン試験場解体や「核計画の心臓部」と表現する寧辺(ニョンビョン)を永久廃棄する用意に言及。昨年秋にはポンペオ国務長官に寧辺の査察受け入れ意思も表明した。

だが、これらは米国による「相応の措置」という前提条件付きで、見返りを要求。経済制裁の解除を迫って米国との協議は暗礁に乗り上げ、非核化は膠着状態に陥った。核施設の全容を明らかにするリストの提示も拒んでいるもようだ。

2度目の首脳会談で成果を問われる米国は、非核化進展の突破口を開くために見返りに柔軟姿勢をみせている。ポンペオ国務長官は24日のCNNテレビのインタビューで、非核化を終えるまで経済制裁を続ける方針は堅持するとしながらも「私たちができることはほかにもある」と語った。

外交筋によると、北朝鮮がとる非核化への取り組み次第では、朝鮮戦争の終戦宣言や平壌への連絡事務所設置、人道支援の再開、南北経済協力事業の一部容認などが検討対象になるとみられる。

首脳会談に先立ち、米国のビーガン北朝鮮担当特別代表と北朝鮮の金革哲(キム・ヒョクチョル)米国担当特別代表はハノイで断続的に実務者協議を開いてきた。

米メディアによると、ビーガン氏は26日、ポンペオ国務長官にこれまでの協議内容を報告。金革哲氏も同日にベトナム北部のドンダン駅に着いた金正恩氏を出迎える姿が確認されており、同氏や米朝交渉を担ってきた金英哲氏に経過を伝えているとみられる。

首脳会談の前にポンペオ氏と金英哲氏が実務協議を踏まえて高官級協議を開き、共同声明などをめぐり最終調整するとの観測も浮上。非核化と見返りの駆け引きは大詰めを迎えている。

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