大阪・弁天町に大型温泉施設 もとは市の土地信託ビル

2019/2/27 6:00
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大阪市のJR大阪環状線の弁天町駅前にある複合ビル「大阪ベイタワー」に温泉施設が開業した。同ビルは市の土地信託事業で1993年に誕生したが、事業が事実上破綻。現在はソフトバンクグループの米国の投資会社、フォートレス・インベストメント・グループが運営する。温泉は集客策の一環で、軌道に乗ればビル総収入は100億円規模になり、ビル再生が進む。

屋上の庭園を眺めながら入る温泉

26日オープンの「空庭温泉 大阪ベイタワー」は延べ床面積が1万6500平方メートルと国内有数の規模を誇る。女性向けにパウダールームを充実。インバウンド(訪日外国人)向けに安土桃山時代をモデルにした内部空間や屋上の日本庭園を眺める浴室を設けた。着物をレンタルし、忍者ショーを開く。

入場料は土日祝日で税込み大人2958円。食事などを含めた消費額は1人当たり4500~5500円を予測する。年間60万人の来客と、33億円の売上高を見込む。

2015年、フォートレス・インベストメント・グループは同ビルを一般競争入札で落札。他のホテルに代わって同グループの「アートホテル」を開業するなど集客策を進めた。温泉と合わせた改修費は約86億円。

オフィス部分は主要テナントの市が退去して稼働率が一時7割台に落ちたが、現在は93%。ホテル収入のほか、オフィス、商業施設の賃貸料などが増えている。総収入100億円が達成できれば、土地信託の最大収入の1.5倍になる。

土地信託事業は遊休地を活用したビル経営を信託銀行に任せ、利益がでれば配当を受け取る仕組み。大阪市が実施した6事業のうち弁天町は最大規模で、大和銀行(現・りそな銀行)などに委託した。

旧名称は「オーク200」。ホテルや分譲オフィス、マンション、商業施設などで構成し、総延べ床面積は約25万平方メートル。最も高い建物は200メートルに達する。

オフィスなどの入居が低迷し、ビルからの収入は1995年度の64億3700万円が最高で、計画を大きく下回った。市は配当を得られない一方、債務が残って約550億円を負担するなど失敗に終わった。

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