2019年8月21日(水)

米国、マドゥロ政権打倒へ圧力 制裁で周辺国と連携

2019/2/26 18:48
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【サンパウロ=外山尚之】米トランプ政権は25日、南米ベネズエラのマドゥロ政権に対し、周辺国と連携して制裁の輪を広げる方針を発表した。国営石油会社の海外資産凍結などで各国に協調を呼びかけた。対するマドゥロ政権は海外からの支援物資の搬入阻止の継続など強硬姿勢を強めており、膠着状態が長期化する懸念もある。

25日、米国のペンス副大統領(右)やコロンビアのドゥケ大統領(中)と写真撮影に応じる、ベネズエラのグアイド国会議長(ボゴタ)=AP

ペンス米副大統領は25日、コロンビアの首都ボゴタを訪問し、同国のドゥケ大統領を交えてベネズエラの野党指導者、グアイド国会議長と会談した。ペンス氏はグアイド氏に対し「米国は100%あなたとともにある」というトランプ大統領のメッセージを伝えた。

ペンス氏はグアイド氏とともにコロンビアやブラジルなど米州諸国がベネズエラ情勢を協議する「リマ・グループ」の緊急会合に出席した。米国は同グループと距離を置いてきたが、今後は周辺国との連携を強める構えだ。ペンス氏は各国にベネズエラ国営石油会社PDVSAの資産を凍結し、管理の権限をグアイド氏に移管するよう要請した。米国政府は1月にPDVSAの米国内資産を凍結し、石油製品の貿易を大幅に制限する制裁を発動済み。

リマ・グループ参加国は原則、米国の方針に同調している。会合の声明ではマドゥロ政権を「不法」として、支援物資の搬入を試みた国民に対する弾圧を強く非難し、人道犯罪として国際刑事裁判所(ICC)に審理を求める方針を確認した。

もっとも、トランプ氏が示唆する軍事介入には会合で反対意見が相次いだ。1月に親米政権が誕生したブラジルですら、モウラン副大統領が「軍事介入は選択肢にない」と述べ、米軍のブラジル国内の基地使用は認めないと語った。

マドゥロ政権は強権姿勢を強めている。25日もコロンビアやブラジルとの国境は閉鎖されたままで、抗議する市民に対し、軍が威嚇射撃する光景がみられた。同日にはマドゥロ氏が米国のスペイン語放送局ユニビジョンのインタビューの最中、質問内容が気に入らないとして取材団を一時拘束する騒動があった。その後解放したものの、カメラや通信機器などを没収するなど言論弾圧を強めている。

コロンビア政府は25日までにベネズエラ軍から離反した将兵は170人を超えたと発表したが、コロンビアメディアによるとベネズエラ軍は36万人超の規模で、造反はごく一部だ。マドゥロ氏は軍の掌握に自信を深めており、持久戦に持ち込んで反政府運動の沈静化を狙うとみられる。

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