10連休、生活の混乱防ぐ 金融・医療からゴミ収集まで
政府が対処方針

2019/2/26 22:20
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政府は26日、皇位継承に伴う4~5月の10連休の対処方針を発表した。国民生活の混乱を避けるため、病院の受け入れ体制や家庭ごみの収集日の周知など生活に密着した分野に目配りした。3月期決算企業の決算発表のピークとも連休は重なる。証券取引所に対応を要請した。

連休中は4月30日の天皇陛下の退位や5月1日の新天皇の即位など皇位継承の儀式が相次ぐ。菅義偉官房長官は26日の記者会見で「生活に支障が生じないよう万全を期したい」と強調した。

医療分野は救急や外来患者をどの医療機関がどの程度受け入れるかを住民に伝えるよう都道府県に求めた。各地の医療機関との協議の場を設け、連休中の体制の準備を促す。救急、外来などの対応は住民に事前に教える。

日本医師会のアンケート調査結果によると、昨年12月の段階では当番医体制が「未定」「不明」などと回答した各都道府県の医師会が3割あったという。

一般家庭のごみ収集を巡って連休中も通常の祝日などと同じように収集するよう呼びかける。ごみ収集は年始以外は市区町村の判断で対応を決めており、政府が協力を依頼した。家電の廃棄についても廃棄ができない日が3日以上にならないよう事業者側と話し合う。

東京23区の場合、各区がごみを収集・運搬し、23区でつくる東京二十三区清掃一部事務組合が清掃工場で処理している。杉並区は連休中も通常通りに収集する。清掃工場も同様だ。世田谷区や台東区も同じように通常通りの予定だ。連休中に収集や処理をしない日を設ける自治体もある。住んでいる自治体の日程を確かめる必要がある。

連休中にも保育サービスが利用できるよう保育所の運営費の補助を加算する。対象となるのは一時預かり保育を実施する保育所。受け入れた人数に応じて補助金を計算する。連休中は保護者の仕事の影響で、通常の休日よりも一時預かりの需要が増えるとみている。

東京証券取引所は企業に決算期末から45日以内に内容を公表する「45日ルール」の順守を求めている。政府は連休の影響で決算開示が50日以上遅れる場合、遅延理由を示すよう要請した。決算発表が連休前後の平日に集中する懸念がある。

証券会社を通じ連休前後の相場の乱高下リスクを個人や機関投資家に説明する。連休中は売買ができず、連休前後に株価が乱高下する恐れがある。連休前後の売買の集中に備えたシステムの対応や売買に異常が発生しないか監視体制を強化する。

金融機関には連休前後の取引集中を想定し、人員体制の増強やシステムの整備を求めた。中小企業などの資金繰りに関する相談にも応じる。

災害などへの危機管理体制も手厚くする。電気やガス、水道などのライフラインは安定的な供給に支障が出ないよう人員を配置する。水道事業者にはこれまでの連休や年末年始と同様に開栓対応や漏水事故に備えさせる。

増田寛也元総務相は「自治体によってごみ処理能力など事情が異なる。一律に同様の対応を求めるのは難しい。自治体や企業の自助努力が欠かせない」と話す。

同じく総務相を務めた経験がある早大大学院の片山善博教授は「自治体が自己責任で対応すべきだ。政府が号令をかけるとそれ以外のことはやらない自治体が出てくる。地方自治の観点から望ましくない」と指摘する。

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