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未来をつくるスポーツとテクノロジーの融合

編集委員 北川和徳

3カ月半で約3キロのダイエットに、58歳になって成功した。食事も酒量も変わらないのに、少しずつ体重が落ちている。おかげで体調もいい。

秘密は昨年11月に購入したスマートウオッチと呼ばれる腕時計。メーカー、機種によって機能の違いはあるが、心拍数や動作から1日の消費カロリーの累積をかなり正確に計測してくれる。エクササイズまでやらなくても、散歩や階段の利用、家事の料理や掃除などで立って動くことを意識するだけで十分なカロリー消費になると常に意識でき、生活習慣がすっかり変わった。

国際体操連盟(FIG)の渡辺守成会長の持論は「21世紀の産業革命はスポーツから始まる」。

高齢化社会が日本を皮切りに世界中に到来する。対応策である健康長寿の実現の鍵になるのが、スポーツとテクノロジーの融合による新たな商品やサービスではないか。テクノロジーを詰め込んだ腕時計が自分にもたらした変化を考えると、そんな意見に納得できる。

スマートウオッチの次は、驚くようなシューズが登場しそうだ。以前も紹介したセンサーと通信機能を装備したシューズを開発するノーニューフォークスタジオの菊川裕也社長(33)の話を聞く機会があった。

菊川社長が履いたシューズで歩くと、速度、歩幅、距離はもちろん、着地のときのスピードや角度なども連携したパソコンに正確に表示される。

足の動きからは体に関するさまざまな情報が手に入る。走り方を解析して、有名ランナーのように個人にカスタマイズしたシューズを作ったり、理想のフォームに誘導したりもできる。正しい歩き方は、認知症などの予防にもつながる。

シューズを履いているだけで莫大なデータが集まり、それを預かって運用するデータ銀行ビジネスでの活用なども考えられる。菊川社長は「数年後にはセンサーが入っていない靴を履かない理由がなくなる」と話す。

スマートシューズと呼ばれる商品は海外メーカーがすでに発売しており、これから開発競争が激しくなりそうだ。こうした分野ではすっかり影が薄くなった日本メーカーの活躍を期待したい。

(2020年東京五輪まであと513日)

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