2019年4月20日(土)

いよてつ高島屋、攻めの改装 増収維持へ四国初高級ブランド

小売り・外食
中国・四国
2019/2/25 18:30
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松山市中心部の百貨店、いよてつ高島屋が2019年2月期に2期連続増収の見込みとなった。地方百貨店業界は主力の衣料品の落ち込みで苦戦が続く。同店は積極的な売り場改装や買い回りを促す施策で、比較的若い30~50歳代への客層拡大が成果を上げた。20年2月期も増収維持へ向けて、海外高級ブランドの四国初出店を誘致するなど攻めの改装を進める。

いよてつ高島屋は売り場改装に力を入れる(松山市)

いよてつ高島屋を運営する、伊予鉄高島屋(松山市)の林巧社長は「若い客層をいかに取り込みつつ、固定化するかが大事だ」と強調する。売り場の魅力と買い回り性を高めるべく、来期も積極的な施策を展開する方針だ。

同社が25日発表した19年春のリニューアル計画では、英高級ブランド「ジミー チュウ」が4月下旬、四国で初めて出店予定だ。同ブランドは靴やバッグなど男女両方の商品を展開する。30代など比較的若い世代を含めた幅広い客層にアピールし、新規顧客の獲得を狙う。

このほか3月2日には3階婦人服売り場に「マドモアゼルノンノン」が、5階紳士服売り場に「パパス」がオープンする。カジュアル衣料の充実で、苦戦する衣料品フロアの活性化を図る。6日にも3階ハンドバッグ売り場に「ラシット」と「アニエスベーボヤージュ」が開業。ラシットは四国初出店で、40代以下の女性客に訴求する。

既存店のテコ入れも進める。6日に「サマンサタバサ」を1階から3階のハンドバッグ売り場へ移設し、「スワロフスキー」を3階から1階のアクセサリー売り場へ移設する。人気の高い両ブランドを専門売り場に集約することで、買い回り客の利便性向上を図る。

地下1階食品売り場フードコートには「ミスタードーナツ」が出店。軽食や菓子を充実させて学生らの入店も促し、将来の顧客育成につなげる。

今春の新規出店と移設は合計で25店程度となる。秋にも目玉となるような改装を計画する。18年夏に開催し目標を大きく上回る来場のあった「浅田真央展」のように、集客効果の高い催事開催にも力を入れる。15年から進める積極改革を継続し、3期連続での増収確保を目指す。

■2期連続増収見込み、30~40代を開拓

いよてつ高島屋を運営する伊予鉄高島屋(松山市)の2019年2月期の売上高は、2期連続で前期を上回る見込みとなった。30~40歳代の顧客開拓に成功し、化粧品やバッグなどの雑貨、食料品が伸びた。18年7月の西日本豪雨や暖冬など減収要因もあったがカバーした。

同店の1月までの11カ月間の累計売上高は前年同期比0.2%増の312億900万円。2月は家具分野の大型案件計上などで前年同月を大幅に上回る見通し。通期では1~2%の伸びも見込めそうだ。

同店では化粧品のほか、時計など高級品、身の回り品の売れ行きが支えとなっている。北海道展など催事を含めた食料品も好調だ。

主要顧客の50代以上より若い客層の獲得に成功。林巧社長は「30~40代の新しい客層が狙い通り増えてきている。積極的なリニューアルが奏功した」と手応えを口にする。

矢継ぎ早の売り場改装や、利便性向上の施策を展開した。18年10月にはNTTドコモのポイントサービス「dポイント」に四国の大型商業施設で初めて加盟。仏高級ブランド「ルイ・ヴィトン」も同月に新装開業し、売り上げ拡大に貢献している。前期の後半に実施したロレックスの専門売り場新設や、ブルガリの移設拡大などの押し上げ効果も持続した。

中国四国百貨店協会によると、四国4県にある5店合計の18年売上高は前年比1.9%減で、4年連続の前年割れ。インバウンド需要など追い風も吹くが、高齢化や人口減もあり、地方百貨店の競争環境は厳しい。

伊予鉄高島屋も増収を維持するものの、V字回復には至っていない。近隣の松山三越からカフェ「アフタヌーンティー」など人気店が移転してきたこともあり、競合店からの流入によって支えられている側面も一部にはある。

利幅の大きい衣料品分野はネット通販との競争激化などで売り上げ減少が続く。通販は地方の単独店としては導入コストが大きく、実店舗を磨くのが現実的だ。魅力的な売り場づくりで回復基調を維持できるか、さらなる取り組みが試される。(棗田将吾)

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