オリンパス、内視鏡AI診断プログラムを3月発売
オリンパスは25日、大腸がんの早期診断を支援する人工知能(AI)のプログラムを3月8日に発売すると発表した。同社製の内視鏡と組み合わせて使い、撮影したポリープの画像を解析。後にがんになる恐れがあり、切除する必要があるポリープの可能性を数値として表示する。内視鏡を用いた診断の経験が浅い医師らが使えば、その場で正しい治療法を判断しやすくなると期待できる。
診断プログラム「エンドブレイン」は昭和大学、名古屋大学、富士ソフト傘下のサイバネットシステムが開発。オリンパスが、最大約500倍に拡大して観察できる同社製の内視鏡と組み合わせて販売する。プログラムの価格は450万円。3年間で約260台を販売し、関連機器と合わせて30億円の売り上げ規模を見込む。
大腸で発見されるポリープには切除する必要がある「腫瘍性ポリープ」とそうでないものがあるが、内視鏡の観察で判断がつかないものは精密な検査にまわすことが多い。ただ切除する必要のないポリープも多く持ち込まれるため、検査を担当する医師の業務量が増えているという。熟練医以外もAIを参考に判断できれば、医療現場の人手不足解消につながる可能性もある。