トヨタ・ソフトバンク、相乗り通勤シャトル実証試験

2019/2/25 12:00
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トヨタ自動車とソフトバンクの共同出資会社「モネ・テクノロジーズ」と三菱地所は25日、東京・丸の内への「オンデマンド通勤シャトル」を報道陣に公開した。スマートフォンのアプリを活用し、複数人を自宅近くから勤務地の付近まで相乗りで送迎する。26日から実証実験を始め、車内環境の快適さやルート設定の妥当性など、サービスを検証していく。

実験で使う車両は「ビジネスパーソン」と「ワーキング・ママ」向けを用意した。日本交通などが協力し、朝と夜の時間帯に複数回に分けて運行。3月22日まで実証実験を行う。

ビジネスパーソン向けは吉祥寺や豊洲など6エリアを丸の内と結ぶ。三菱地所が運営・管理するビルで働く約60人が対象だ。前日の午後8時までに専用スマホアプリから乗降する場所や時間を選択し予約を入れると、1台あたり最大4人を相乗りでミニバンが送迎してくれる。

車内ではインターネットが使え、簡易的なデスクを使いパソコンで作業もできる。ベーグルやコーヒーなど軽食も販売しており、車内の時間を有効活用できるかも実験では検証していく考えだ。

ワーキング・ママ向けは三菱地所が協力を依頼した保育施設の利用者で丸の内の近隣に住む約20人が対象となる。ミニバンにはチャイルドシートを備えて、子ども向けの絵本、軽食も用意している。1台あたり親子2組と妊婦1人が最大で乗れるという。

今回の配車システムはソフトバンクとトヨタの技術を取り入れて開発している。ソフトバンクは丸の内で働く人々が1日にどう移動したかをスマホの位置情報をもとに分析。どこのエリアに住んでいる人が多く、どこと丸の内を結ぶのが需要が大きいかなどを調べていった。トヨタは車に搭載したドライブレコーダーをもとに、車両の状況や乗客の様子などのデータを提供する計画。

両社のデータを合わせて、今後は利用者の居場所や需要に応じてより最適なルート設計の仕組みづくりなどに役立てていく考えという。

モネ・テクノロジーズはトヨタとソフトバンクから約70人が出向し、2月から事業を本格的に開始した。丸の内のほか、愛知県豊田市でも27日から実証実験を始める計画だ。同市に加え、横浜市や名古屋市など17自治体と連携を決めており、全国各地でのサービスの開始を目指す。将来は自動運転での移動サービスの実現につなげたい考え。

スマホなどを活用して需要に応じたルートを走る交通サービスは「オンデマンド型交通」と呼ばれる。通勤に加え、公共交通機関が乏しい過疎地での移動手段などとしても注目されている。東京急行電鉄が沿線の住宅地を走るバスの実証実験を実施しているほか、森ビルも社員を対象に出退勤や外出の際に使えるサービスの実験をしている。

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