2019年5月23日(木)

最新の市場情報

「※」は20分以上遅延
日経平均株価(円) 21,151.14 -132.23
日経平均先物(円)
大取,19/06月 ※
21,100 -180

[PR]

投信コラム

フォローする

AIファンドマネジャーの力量は?(海外投信事情)

2019/2/27 12:00
保存
共有
印刷
その他

2019年の米株式市場では、人工知能(AI)が運用する上場投資信託(ETF)のパフォーマンスが好調だ。ニューヨーク証券取引所に上場するAIを活用したETF「AI Powered Equity(AIEQ)」は昨年末と比べた上昇率が2月22日時点で18%と、S&P500種株価指数の11%を大幅に上回る。年初からの世界的な株高局面で、AIによる機動的な運用の強みが発揮されているようだ。

■米上場企業6000社の個別ニュースを分析、機動的に銘柄入れ替え

AIEQはAIが運用する世界初のアクティブ運用(積極運用)型ETFで、17年10月18日に米市場に上場した。米IBMのAI「ワトソン」と米グーグルのAI子会社ディープマインドを活用し、世界の経済状況やイベント、ソーシャルメディアなど様々な情報を収集。米上場企業6000社の個別ニュースやファンダメンタルズ(基礎的条件)、テクニカル要因などを分析。最も値上がりの期待できる銘柄を選定し、ポートフォリオを構築している。

現在は約110銘柄を保有。アルファベットやネットアップ、アマゾン、コストコ・ホールセールなど米市場を代表する銘柄に加え、時価総額が小さい銘柄も顔を並べているのが特徴だ。組み入れ上位銘柄の顔ぶれは頻繁に入れ替わり、昨年9月末時点の上位10銘柄のうち現在も残っているのは4銘柄だ。「1000人のリサーチアナリストと同等のデータ量を日々分析している」(運用を担当するEquBot社)とあって、機動的な銘柄の入れ替えによって、買いの好機を捉えているようだ。

■莫大なデータの取り込みで経験値も蓄積

AIに活用される機械学習の深化が「AIファンドマネジャー」の支えだ。「データ生成量の観点でいえば、ここ2年間に生成されたデータの合計量は過去10年分よりも多い」(米ソフト開発会社トラスト・データ・ソリューションズ)。膨大な量のデータを「知識」としてスピード感をもって取り込むことが可能となったことは、資産運用の生命線のひとつである「経験値」を積む機会が増えることにもなる。

もっとも運用を開始してから、まだ1年4カ月とあって、AIに懐疑的な見方も根強い。AIEQの上場来の上昇率は2%と、この間のS&P500の9%に及ばない。AIEQは株高局面で力を発揮しているが、逆に調整局面では下落が大きいためだ。年初から株高の波に乗ったAIファンドマネジャーだが、本当の力量が問われるのはこれからだ。

(QUICK資産運用研究所ロンドン 荒木朋)

投信コラムをMyニュースでまとめ読み
フォローする

保存
共有
印刷
その他

電子版トップマーケットトップ

読まれたコラム