中国との政治協議「避けるのは困難に」 台湾野党の韓国瑜氏、海外メディアと会見

2019/2/22 22:12
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【台北=伊原健作】台湾の最大野党、国民党の韓国瑜・高雄市長が22日に海外メディアと会見し、中台当局間の敵対関係を終結させる「平和協定」の締結に向けた中国側との政治協議について、「避けるのが難しくなっている」と述べた。中国が台湾の統一を推進する姿勢を強めるなか、対中融和路線の国民党は一段と中国側に歩み寄る必要に迫られているようだ。

海外メディアと会見する国民党の韓国瑜・高雄市長(22日、台湾南部・高雄)

韓氏はユニークな風貌や発言で無党派層の支持を取り込み、昨年11月の統一地方選で国民党が大勝する立役者となった。来年の総統選に出馬する可能性は低いが、国民党の選挙活動のキーマンになりそうだ。

韓氏は南部の高雄市内で会見に応じた。独立志向を持つ与党・民主進歩党(民進党)の蔡英文政権と中国側の溝が深まるなか、「(蔡政権は)地域情勢を不安定にしている」などと批判した。

一方で「台湾人は現状では統一を受け入れられないが、(中国との平和協定は)時がたつにつれ避けがたくなっている」と述べた。

中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は1月の演説で、統一に向け議論を進める姿勢を鮮明にした。国民党の呉敦義主席は2月に中国との「平和協定」締結に意欲を示した。国民党は統一に慎重な民意に配慮しつつ対中交流を促進し、経済的な恩恵をもたらすと主張するが、圧力を強める中国側に一段と歩み寄る必要に迫られている。

一部の台湾メディアは人気のある韓氏を来年の総統選の潜在候補者などと報じている。ただ国民党では既に3人の有力者が公認候補を争う。韓氏が出馬すれば国民党は昨年、約20年ぶりに民進党から奪還した高雄市長のポストを投げ出すことにもなり、混乱は必至だ。韓氏は22日、「市民に託された任務を全力で果たしたい」と市長職に集中する意向を示した。

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