関東経産局と農政局、食品輸出で中小支援を強化

2019/2/22 22:00
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関東経済産業局は関東農政局や北陸農政局と組み、管内企業の農産物や食品輸出支援を強化する。農林水産事業者や輸出に意欲的な中小企業を共同訪問して課題などを共有し、適切な支援策を検討する。生産者に近い農政局と、海外市場に精通した商社とのネットワークを持つ経産局が連携し、切れ目のない支援体制の充実を目指す。

関東経産局と関東農政局はすでに一部の事業者に共同訪問を始めている(昨年12月、長野県内)

関東経産局の角野然生、関東農政局の浅川京子、北陸農政局の奥田透の3局長が22日、さいたま市内で連携に関する覚書を結んだ。東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬、山梨、長野、静岡、新潟の1都10県を対象に、2019年度から具体的な支援を本格化させる。

農政局は主に農林水産事業者、経産局は食品関連企業や商社などと接点が多い。各局の情報網から支援対象の候補となる事業者を抽出し、共同で訪問する。月1回の定例会議で情報を共有し、個別課題に応じた支援策を探る。

経産局は海外ビジネスの取り組みを強化しており、中小企業が海外進出する際に販路開拓などの支援を担う商社との連携を広げている。ふぁん・じゃぱん(東京・千代田)など約10社に接触済みで、農政局との連携でさらに拡大する。19年度には商社を講師役として海外ビジネスに関するセミナーや商談会を開く予定だ。

中小企業が海外企業と結ぶ契約について、内容や締結の是非などは行政の立場では踏み込んだ助言ができないため、専門家を紹介できる体制を整える。「6次産業化プランナー」として活動する専門家や海外物流、通関の手続きなどに精通した企業OBらに協力を求め、支援対象と引き合わせる。

1都10県には有力な食品メーカーが多いが、最大の消費地である東京に近いため「他地域に比べると、企業が国内向けに商売する傾向が強かった」(関東農政局の浅川局長)。ただ人口減少で国内市場は縮小傾向にあり、輸出促進に向けた体制強化は地域の成長にも欠かせない。

政府は19年までに農林水産物と食品の輸出額を1兆円に増やす目標を掲げる。日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)や環太平洋経済連携協定(TPP)の発効などで輸出環境は改善している。経産、農政両局は支援体制の強化で目標達成に弾みをつけ、地域の稼ぐ力を底上げしたい考えだ。

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