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おむつの下水処理で指針 国交省、装置性能など公表へ

国土交通省は、使用済みの紙おむつを下水道に流す際に必要となる処理装置の性能などに関する指針の第1弾を3月にも公表する。装置はトイレなどに設置し、汚物をおむつから分離して下水に流す機能があり、高齢者施設での実証実験が近く始まる予定。国交省は別方式の装置に関する指針も今後策定する方針で、下水処理の開始に向けた準備が本格化する。

国交省は2017年、「新下水道ビジョン加速戦略」を公表。高齢化で紙おむつ利用者が増える一方、人口減により下水処理施設に余力が生まれることから、介護負担の軽減に向けおむつの受け入れを検討することを盛り込んだ。紙おむつは水に溶けず、そのままでは流せないため有識者や自治体関係者らでつくる検討会を18年に設けた。

会議では専用の装置をトイレなどに置いて処理した上で受け入れる方法を前提に、3案を挙げた。その一つが「装置で汚物を分離して下水に流し、おむつはゴミとして回収する」方式だ。ほかに「装置で破砕して流し、途中で汚物とおむつを分離して汚物のみ下水施設に送る」「破砕して流し、専用配管で下水施設まで流す」の2案も考えられるとした。

国交省は1つ目の方法について、3月にも装置の性能などに関する指針を公表。実証実験に反映してもらい、将来、実用化に向け指針を見直すことも想定する。残る2案も含めて22年度までに指針を作る。

今回の指針では流水で汚物を分離するほか、おむつの吸水材に塩化カルシウムなどの離水剤を添加して水分を分離する能力も求める。おむつは装置で脱水後、回収して廃棄かリサイクルし、汚物は下水道に流す。

おむつ1枚当たりの使用水量は下水道の施設能力を考慮し11リットル以下を推奨。塩化カルシウムなどは施設のコンクリートや金属を腐食させる恐れなどがあるため、排水中の塩化物イオン濃度が1リットル当たり1グラム以下になることが望ましいとする。

国交省は18年6月、パナソニックを実証実験の補助対象に選定。同社によると、家庭用洗濯機ほどの大きさの装置を開発し、3月にも名古屋市の高齢者施設で実証実験を始める予定という。19年度は設置箇所を増やすことも検討する。

国交省が将来の推計人口を基に紙おむつの年間使用枚数を推計したところ、17年の121億枚が40年には142億枚まで増える。子供用は減るが、大人用が増えるとみられるという。おむつ使用者が人口に占める割合も現在の5.2%が40年には7.0%に上昇すると見込まれている。

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