日本マクドナルド、次期社長の日色氏「デジタル化など加速」
カサノバ氏「人や組織開発のピープルリーダー」

日本マクドナルドホールディングス(HD)は21日、事業子会社である日本マクドナルドの社長に、日色保上席執行役員(53)が27日付で昇格する人事を発表した。サラ・カサノバ社長(53)は会長に就く。同日、東京都内で開かれた記者会見で日色氏は「(日本マクドナルドは)多くのポテンシャルがある。次の飛躍に向けて全力を尽くす」と話した。主なやり取りは以下の通り。
――新社長としての目標は何ですか。
日色氏「昨年9月に入社し、徹底的に現場のオペレーションを学んだ。前職(ジョンソン・エンド・ジョンソン)でも営業からのたたき上げ。現場を理解することが何よりも重要だ。(社長の)ミッションは中期経営計画をしっかり達成すること。デリバリー、カフェ、デジタル化など現在の取り組みをさらに加速する」
――前職は医療機器で、マクドナルドとは全く異なる業界です。
「前職では、いかに従業員のモチベーションを高めるかに注力した。ピープルビジネスである日本マクドナルドでもその経験を生かしたい。以前はアジアパシフィックの責任者も務めた。グローバルのチームに参加しながら、日本独自のニーズをくみ取る、さじ加減も必要だ」
――このタイミングで新社長を選任した理由は何ですか。
カサノバ氏「日本マクドナルドは回復から成長ステージに入った。このスピードを加速するため、新たな経営陣を考えてきた。日色氏は人や組織の開発にたけたピープルリーダーであり、外資系の日本企業トップを12年間務めて実績を残したグローバルリーダーだ」
――日色氏に経営を任せることになるのですか。
カサノバ氏「日色氏には私の経験を伝え、日々のオペレーションをサポートする。会長として長期的な成長に向けた計画や課題の確認などに取り組む。また会長職の任期は2年で、ホールディングスでも引き続き仕事をする。辞めるというプランはない」
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