2019年8月26日(月)

プレ金2周年、「早め退社」できた?(平成のアルバム)
プレミアムフライデー

2019/2/23 6:30
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経済産業省などが運営するプレミアムフライデーに関するホームページ

経済産業省などが運営するプレミアムフライデーに関するホームページ

「プレミアムフライデー? ああ、知ってるよ。でも、恩恵にあずかったことはないね」。道行くサラリーマンに尋ねると、同じような答えばかりが返ってきた。そして、逆取材を受ける羽目に。「あなただって午後3時に退社できたこと、ないでしょう?」

「プレ金」開始から2年が経過した22日の午後3時すぎ。東京・新橋には会社員が足早に行き交う見慣れた光景が広がっていた。プレミアムフライデーをアピールする看板を掲げた店は2軒しか見つからなかった。ある海鮮居酒屋の男性従業員は「当初は生ビール1杯無料キャンペーンをしていたが、売り上げが伸びず経費だけが増えた。半年で打ち切った」とこぼす。午後5時を過ぎると仕込み作業を終えた多くの居酒屋がいつも通り開店し、仕事帰りの人々が続々と入店していった。

経済産業省が行った複数回の調査結果からは制度が浸透していない実態が浮かび上がる。全国の20~50代の男女約2000人のうち、プレ金の認知度は平均で90%を上回るが、通常より早く帰宅できた人は平均11%で横ばいの状態が続く。月末の金曜日以外に振り替えた人を含めても20%にとどまるのが現状だ。

「月末の金曜日はナイターリフト券が800円引き」「定番アイテムの割引やワンドリンクサービスをご用意!」――。経産省などが運営するホームページには小売店やサービス業のお得情報が数多く掲載されており、消費者獲得に積極的な姿勢に変化はない。

だが、"消費者"を送り出す側の企業の動きは鈍い。同省の調査によると、早期退社を推奨する企業は15%程度。同省担当者は「現状の評価は難しい」と言葉少なだ。

平成初頭のバブルまっただ中、金曜日の夜に街がにぎわった「ハナキン」も今や影を潜めた。同省の担当者は「普及の舞台は整えた。あとは企業側の取り組み次第」と語る。プレミアムフライデーが新しい元号のもとで定着できるのかどうかを見守りたい。

プレミアムフライデー 経済産業省や経団連などが連携した月末金曜日の消費喚起キャンペーンで、2017年2月に始まった。午後3時をメドに退社を呼びかけ、買い物や食事、旅行、イベントなどに出かけて消費の拡大効果を狙う。働き方改革の見直しにつながることも期待されている。米国で定着している年末商戦「ブラックフライデー(黒字の金曜日)」を参考にした。

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