「ミニ肝臓」が砕く年功序列、武部(32)の超コミュ力
はみ出せ学界! ハカセが挑む(4)
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大学の研究現場にいまなお残る年功序列。いくら能力があっても若い研究者が先輩を追い抜くのは難しく、中にはやる気をそがれる人もいるだろう。若手はあきらめて耐えるしかないのだろうか。漂う閉塞感をものともせず、再生医療の世界的な研究者である武部貴則(32)は2018年、史上最年少で東京医科歯科大学と横浜市立大学の教授職まで上り詰めた。若くして指導的な立場になった武部の視線の先には何が見えるのだろう。
日米を往復する多忙な日々

「末は博士か大臣か」。そう言われたのは今は昔。現実には仕事として研究者になっても資金がなかなか獲得できず、大学などでは若手の雇用も安定しない。組織のしがらみや年功序列といった学者の世界(学界)に残る閉鎖性は、いつしか若い研究者たちの夢も奪うようになった。そんななか、学界の常識からはみ出して道を切り開くハカセたちの姿を全5回で伝える。
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