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ヤクルト、新星現れるか 2年目の村上定位置狙う

キャンプリポート

「チッ、チッ、チッ、チーン」――。夕刻の室内練習場に響くメトロノームが正確に時を刻む音に合わせ、若手野手たちが一心不乱にバットスイングを繰り返す。一風変わったこの素振り。意図を石井琢朗打撃コーチは「打者は受け身なもの。他者のリズムに合わせて何度も振る中で、よいスイングの再現性を高めてほしい」と説明する。

DeNAとの練習試合で先制の二塁打を放つ村上=共同

このほか、全体練習前の約1時間半の早出練習にもユニークなメニューがずらり。約1.5メートルの長尺棒で素振りをするのは体幹を強く意識させるため。ノックバットでフライを打ち上げる練習には、間を測りながらトップの位置をしっかりつくり、打球に角度をつけさせる狙いがある。

若手の早出組は球場を出る午後7時ごろまで、平均1千スイングは振り込む。進境著しいのが熊本・九州学院高を出て2年目の村上宗隆だ。長打力を買われ、プロ入り後に捕手から三塁手に転向した左打者は、キャンプイン後にノーステップだった打法を早めに足を上げて待つ形に変えた。「意識しているのはタイミングの取り方。試行錯誤しながらやっていく」

フリー打撃では面白いように柵越えを連発。DeNAとの練習試合(16日)で右翼フェンス直撃の適時二塁打を放つなど、実戦でも成果を出しつつある。三塁にはけがからの復活を目指す川端慎吾、大引啓次もいるが「レギュラーを取るのが目標」ときっぱり。昨季、プロ初打席で本塁打を放ったスター候補に、小川淳司監督も「いろいろ考え、練習で感じたことを試合で実践しようとしている。環境さえ与えられれば自然と成長できる選手」と熱視線を送る。

「体はすごくしんどいが、バットを数多く振ることでいいときの感覚もたくさん味わえる」と話すのは2年目の25歳、塩見泰隆。練習試合では複数安打をマークし「最大の持ち味」という足でも盗塁を決めている。バレンティン、青木宣親、雄平がそろう外野手の中でアピールに懸命だ。

課題である先発投手陣の強化にめどが立っておらず、今季も打線の援護に頼る場面は多そう。ただ、山田哲人を除く主力打者は軒並み30代半ばを迎えており「若い力がどこかで出てこないと、長いシーズンは戦い抜けない」と石井コーチ。強打の系譜を継ぐ新星の誕生が待ち望まれる。(常広文太)

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