2019年6月26日(水)

対中輸出1月は17%減 米中摩擦で中国減速

2019/2/20 11:36
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財務省が20日発表した2019年1月の貿易統計速報(通関ベース)によると、中国向けの輸出が前年同月比17.4%減の9581億円と大きく落ち込んだ。減少は2カ月連続。米中貿易戦争や中国経済の減速の影響が広がり、減少幅は前の月の7.0%減から一段と拡大した。全体の輸出額も8.4%減となり、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1兆4152億円の赤字だった。

全体の輸出が減少したのは2カ月連続。輸入は0.6%減で10カ月ぶりに減少に転じた。貿易収支が赤字となるのは4カ月連続で、赤字幅は市場予想(1兆109億円の赤字)より大きかった。

中国向け輸出ではコネクタといった電気回路などの機器が約39%、半導体製造装置が約25%、それぞれ大幅に減少した。

財務省は対中輸出の大幅な落ち込みについて「春節(旧正月)の日にちが昨年より早く、輸出減が強く出た。中国経済の減速も影響している可能性がある」と指摘した。中国を含め中華圏は春節前から一斉に長期休暇に入り、企業活動も止まる。春節時期が昨年は2月中旬、今年は2月初めとずれたため、前年比での対中輸出の落ち込みが強く出た可能性がある。

春節前は駆け込み需要があるなど統計の振れ幅が大きくなりやすく、18年1月の対中輸出は30.8%の増加だった。足元では中国経済の減速感が強まっているのに加え、米中貿易摩擦の影響が色濃くなってきているといえそうだ。

中国からの輸入はパソコンなどが堅調で5.6%増え、対中貿易の収支は8797億円の赤字だった。赤字幅は前年同月比で5割拡大した。

アジア全体への輸出も低迷し、前年同月に比べて13.1%減り、収支は5710億円の赤字だった。赤字幅は前年同月の約5倍に膨らんだ。韓国向けの半導体製造装置の輸出が54.0%減ったことなどが影響した。SMBC日興証券の宮前耕也氏は「アジア向けがかなり弱い。中国現地の設備投資の需要減を反映している可能性がある」と指摘している。

米国向けは自動車や医薬品などの輸出が伸び、対米貿易の収支は前年同月比5.1%増の3674億円の黒字だった。輸入ではシェールオイルなど原粗油が増えた。米国向けの黒字額が前年同月を上回ったのは7カ月ぶり。

環太平洋経済連携協定(TPP)が1月はじめまでに発効したカナダなど5カ国からの輸入は前年同月比9.7%増の7208億円、輸出は13.5%減の4698億円だった。

原油価格の低下が通関単価にも反映され、原粗油の輸入額は26カ月ぶりに減少した。

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