閲覧禁止の「壬申戸籍」 ネット出品、法務省が回収

2019/2/20 11:10
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初の全国的な戸籍として1872年から編製された「壬申(じんしん)戸籍」とみられる文書がインターネットのオークションに出品され、法務省が急きょ回収する事態があった。壬申戸籍は「華族」「平民」といった当時の身分や犯罪歴も記載され、差別につながる恐れがあるため閲覧禁止となっており、同省が出品の経緯などを確認している。

法務省によると1月末、オークションサイト「ヤフオク!」に「明治戸籍」と題された文書が出品され、2月7日に13万3千円で落札された。

文書は内容から、現在の浜松市辺りの戸籍とみられる。情報を知った法務省はサイトを運営するヤフーを通じて出品者と連絡を取り、落札者が受け取る前に無償で静岡地方法務局が回収した。

壬申戸籍は就職や結婚の際に悪用されて問題となり、法務省が1968年、回収して封印するよう通達。市町村や地方法務局で保管しており、親族や職員も閲覧できないようにしている。

ただ全て回収されたわけではなく、2017年8月にも東京都豊島区のものとみられる壬申戸籍がネットオークションに出品され、東京法務局が回収している。

明治初期には「戸長」と呼ばれる民間の有力者が戸籍を管理していた地域もあったといい、法務省は「戸長が管理していた戸籍が回収されず、出回った可能性がある」としている。〔共同〕

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