世界貿易の減速鮮明、9年ぶり低水準 WTO予測

2019/2/20 4:02
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【ジュネーブ=細川倫太郎】世界貿易の減速が鮮明になっている。世界貿易機関(WTO)が19日発表した2019年1~3月期の世界貿易予測指数は、96.3と10年3月以来約9年ぶりの低水準となった。米中を中心とした通商関係の緊張の高まりを背景に、航空貨物の荷動きや自動車生産が落ち込んでいる。

指数は輸出受注や航空貨物、自動車販売などから算出。基準値の100を上回れば貿易が拡大、下回れば縮小を示し、世界貿易の実態をいち早く把握できる。前回の指数(18年10~12月期)は、98.6で、さらにブレーキがかかった格好だ。

今回の項目別では全7項目のうち、5項目が低下。輸出受注(95.3)や電子部品(88.7)などの悪化が目立つ。自動車生産・販売(92.5)も100を大きく下回り、19年は貿易戦争の影響で世界の自動車市場は伸び悩みが予想される。英国の欧州連合(EU)からの離脱で、仮に英欧間の関税が復活すれば欧州の自動車市場は一段と冷え込む可能性がある。

自動車生産などの減少が貿易の縮小につながっている=ロイター

自動車生産などの減少が貿易の縮小につながっている=ロイター

WTOは19年の世界のモノの貿易量の前年比伸び率を3.7%と、18年(3.9%)から減速すると予測する。だが、このまま貿易環境の悪化が続けば、下方修正する可能性が高いとしている。

米中は21~22日にワシントンで閣僚級の貿易協議を開く。中国による知的財産権保護の改革などについて話し合い、3月1日の期限を前に詰めの交渉に入る。WTOは「貿易の勢いの鈍化は金融の不安定さなどと相まって、より広範な景気の停滞を招く恐れがある。貿易摩擦の緩和は緊急性を要する」と警鐘を鳴らしている。

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