ホンダ、二輪のR&D集約 会長に神子柴専務
ホンダは19日、二輪と四輪事業の組織体制の変更を発表した。二輪では研究開発子会社である本田技術研究所の二輪R&Dセンターをホンダ本体の二輪事業本部に機能統合する。四輪では新たなモビリティー(移動体)ビジネスを検討するモビリティサービス事業部を設置する。競争環境の変化に対応する。
ホンダは研究開発部門を本体から独立させたユニークな組織体制をとってきたが、機動的に研究開発から生産・販売までできるように変更する。同日東京都内で記者会見した八郷隆弘社長は「中国勢やインド勢などとの競争が激化している。新商品の企画から生産立ち上げ、量産を一貫して行い、開発スピードを高める」と説明した。
二輪事業は2018年4~12月期に全体の営業利益の約4割と四輪事業と同程度を稼ぎ、収益を支えている。まず二輪事業で各部門が一体となった改革を進める。
二輪での機能統合後も技術研究所は四輪や発電機などの事業の研究を続ける。技術研究所には10年先を見据えた革新技術の開発強化へ向けた先進技術研究所も新設するなどの組織変更も発表した。また四輪事業では代表取締役副社長が四輪事業本部長を担当し、四輪事業全体を束ねる。八郷社長は「即断・即決できる体制にする」と話した。
ホンダは同日、神子柴寿昭専務取締役が4月1日付で取締役会長に就く人事も発表した。神子柴氏は現在、北米地域本部長として、北米事業を統括している。日本自動車工業会の次期会長はホンダが出す順番で神子柴氏が就任する見通しだ。
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