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海外短期筋い、先物買い集中 長期投資家は様子見

海外投資家の日本株買いが株価指数先物に集中している。米欧情勢を注視する海外勢は年初から先物を約6900億円買い越した。海外勢の先物買いを通じて夜間取引での株価上昇が目立つ。ただ海外勢は現物株を約7200億円売り越す。先物は海外勢のなかでも短期筋の売買が多く、現物株をメインとする長期投資家の買いは限定的だ。運用規模が大きい長期投資家が強気にならないと、株価の本格上昇は見込みにくい。

19日の日経平均株価は前日比20円高にとどまった。東証1部の売買代金は約1カ月ぶりの低水準だった。前日の米国株市場が休場で海外勢の参加が少なく、東京株式市場は動意薄だった。

日経平均は昨年末と比べて6%高と堅調だ。相場上昇のけん引役は海外勢の先物買いとなっている。日本取引所グループによると、海外勢は2月8日までの6週間で日経平均や東証株価指数(TOPIX)などの先物を約6900億円買い越した。野村証券の高田将成クロスアセット・ストラテジストは「昨年末にかけて先物を売り持ちにしてきたCTA(商品投資顧問)などが買い戻している」と見る。

一方、海外勢は現物株を同期間に約7200億円売り越した。現物株をメインで運用する長期投資家は「日本の企業業績の先行きを懸念している」(三菱UFJ国際投信の小西一陽株式運用部長)という。

中国の景気減速の悪影響は2018年10~12月に表面化したばかり。すぐに回復するとは考えにくく「会社側の来期の業績予想も慎重な数字になる可能性が高い」(小西氏)。

こうした海外勢の先物買い・現物株売りの影響は、日経平均先物の夜間と日中の値動きの違いにあらわれている。先物の夜間取引と日中取引のそれぞれについて終値から始値を差し引いた騰落幅を年初来で積み上げると、夜間は累計で約1600円上昇した一方、日中は同約500円の上昇にとどまった。

市場の注目は海外情勢に向かっている。米連邦準備理事会(FRB)の利上げの一時停止や米中貿易交渉の進展期待を背景に、1月以降、株価は上昇してきた。日本の夜間時間帯にこうした材料が出ることが多く、好感した買いが入りやすい。

日本株のこれまでの上昇は短期投資家による先物への買い戻しが主導しており、海外情勢に振り回される展開となっている。日本株が一段高となるには、来期以降の企業業績の改善期待が高まるなど、「長期投資家が強気になる」(東海東京調査センターの仙石誠シニアエクイティマーケットアナリスト)ことが欠かせない。

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