保育所から日本の言葉生活 外国人の子の就学サポート

2019/2/19 11:40
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日系ブラジル人ら在日外国人が多い茨城県常総市の保育所が「多文化共生」を掲げ、外国人の子供に日本語や学校生活のルールを教える就学準備に注力している。学校になじめず学習面で取り残されがちなため、事前のサポートが狙い。4月の改正入管難民法施行で外国人労働者の増加が見込まれ、支援のモデルとしても注目されそうだ。

子供に日本語を教えるフィリピン人スタッフのマラバナン・ビビアンさん(12日、茨城県常総市)=共同

「いただきます」。給食時、子供が元気に手を合わせた。この日は魚のフライやひじきの煮物など5品。学校生活に慣れることを念頭に小学校給食の献立を意識した。

取り組むのは、NPO法人「茨城NPOセンター・コモンズ」(水戸市)が昨年4月に開園した認可外の「はじめのいっぽ保育園」。生後半年~5歳の15人前後がおり、大半がブラジルやフィリピン国籍。計9人の職員のうち3人は外国籍だ。

職員は母国語しか話せない園児にも基本的に日本語で話し掛ける。就学を控えた子供にひらがなを教える「勉強」の時間も設定した。他園の子供が対象のクラスもあり、授業は「起立、礼」で始める。教えるフィリピン人スタッフのマラバナン・ビビアンさん(43)は「日本語が分からない親が多く、家庭学習は難しい。入学後に助かるはずだ」と話す。

外国人職員は園児の様子を母国語で連絡帳に記し、親に丁寧に報告する。小学校の入学説明会では通訳も担った。

常総市は大手食品メーカーなどの工場があり、外国人が多く勤務。昨年1月1日時点で、市の外国人比率は7.31%と、全国平均の1.96%を大きく上回る。コモンズは、同市の委託を含め他にも在日外国人支援事業を展開。保育所は運営実績を積み、認可を目指す。

コモンズの横田能洋代表理事(51)は「日本人が嫌がる深夜や早朝シフトで働く親が多く、子供と過ごす時間が少ない。将来の可能性を伸ばしてあげたい」と語る。〔共同〕

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