2019年6月26日(水)

マイネオが新サービス、ベテランが初心者に使い方指南

2019/2/18 20:09
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関西電力子会社のケイ・オプティコムは18日、格安スマートフォン(スマホ)「マイネオ」で、ベテランのユーザーが新規加入者に端末の設定方法などをビデオ通話で教える仕組みを導入すると発表した。端末や通信に不慣れな「初心者層」を開拓する狙い。携帯最大手のNTTドコモが値下げを予定し、大きな強みだった「安さ」は今後薄れる。新たな競争軸の確立が生き残りを左右する正念場を迎えている。

新サービスを発表するケイ・オプティコムの上田晃穂グループマネージャー(左)ら(18日、東京都千代田区)

「大手系のブランドは多くのCMと実店舗で認知度や集客力を高めている。あまり詳しくない層が流れてしまっている」。同日の発表会でマイネオ事業を統括する上田晃穂グループマネージャーは語った。マイネオがこれから取りにいくのは、SIMカードの挿し替えやスマホの初期設定に心理的ハードルを感じる「初心者層」だ。

3月から導入するビデオチャットはマイネオのコミュニティサイト内の専用ページから使える。ベテランユーザーは「連絡帳の移行」などの得意分野と、対応可能時間を登録。ユーザーが申し込んでマッチングする。通話内容は全て録画し、トラブルを回避する。

新規ユーザーの利用料は無料で、教える側にも都度報酬は発生しない。ただ、指導回数に応じて特定の端末を贈呈するなどの特典は用意した。開始時点でおよそ100人のベテランユーザーの登録が見込めるという。

マイネオの特徴はユーザー同士が分からないことを教え合うQ&Aや、掲示板の機能を備えたコミュニティーサイト。通信の仕組みやデバイスの機能などに詳しい「イノベーター」の心をくすぐり、熱烈な支持を集めてきた。そうしたコアなファンを「先生」として登用することで、大手に比べて手薄な店舗網を補う狙いだ。人が教える仕組みにしたことで安心感を生み出す。

これまで大手から顧客を奪うポイントだった価格面の優位が揺らごうとしているなか、マイネオは「ユーザー同士のふれあい」や「親しみやすさ」に特化する。

大手から格安スマホへ乗り換える障壁の一つには、「何か怪しい」「通信が遅いのでは」といったイメージがある。マイネオの新しい戦略がその分岐点を乗り越えられれば、携帯業界の競争を促進するモメンタムになるだろう。

格安スマホはこれまで新サービスに敏感な消費者の支持をあつめて契約数を伸ばしてきた。ただそうしたユーザー層のキャリアからの流入は一巡し、成長には陰りが出てきた。

調査会社のMM総研(東京・港)によると、2018年9月時点における格安スマホの回線数(ワイモバイル除く)は前年比29%増の1202万件。これまで年率5~6割のペースで伸び続けてきたことを考えると、成長ペースは鈍っている。

マイネオの契約数は現時点で113万件。2017年1月に50万件、18年4月に100万件を超えたことを考えると、顧客の獲得ペースは鈍っている。

19年はドコモが2~4割の値下げを予定するほか、楽天が新たに携帯事業に参入する。料金競争は激しくなり、大手と格安勢の価格差は縮まる見通し。格安最大手の「ワイモバイル」も1~2割の値下げを予定するなど、大手の系列ブランドはさらなる体力勝負を仕掛ける。上田氏は「先の見えない体力勝負の競争が始まる」と懸念を隠さなかった。

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