選抜しプロ棋士養成、山形県天童市 将棋のまち振興
山形県天童市は2019年度にプロ棋士養成事業を始める。小学生を選抜し、月4回プロ棋士による特別講座を受けてもらう。将棋の駒の生産日本一の同市は「将棋のまちの振興」を掲げており、異例のエリート教育でプロ誕生を目指す。
子ども向けの将棋教室で有望な子を選抜し、県外から招くプロ棋士が指導する。詳細は今後詰めるが、18日の新年度予算発表で山本信治市長は「ピンポイントの指導でこれまでいなかった天童からプロ棋士を出す」と述べた。将棋教室の指導者を1人から3人に増員、出前講座なども開き将棋人口の裾野も広げる。
同市はふるさと納税を活用した対局イベントなど将棋による街づくりを進めている。将棋の関連産業は1億2000万円から3億円以上に拡大したが、かつて全国3位だった寄付額は減少傾向。過度な返礼品で寄付を集める自治体に対し、山本市長は「どう考えてもおかしい。恒久的な制度にするには一定のルールは必要」と苦言を呈した。