2019年3月19日(火)

東急不、豊洲の街づくりハード・ソフト両面で

住建・不動産
東京
2019/2/18 11:52
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不動産大手がハードに加えソフトの両面から街づくりに力を入れ始めた。東急不動産は2022年に東京・豊洲で分譲マンションを中心に商業施設や保育所を設けるだけでなく、地域交流をサポートする組織も設立。野村不動産も横浜・日吉で同様の開発を進めている。ハード面での差別化が難しくなる中、エリアを活性化できるソフトの提案が求められている。

「これからのデベロッパーはつくるだけではだめで、育てる街づくりをしていかなければいけない」。18日に東京都江東区内で開いた事業説明会。東急不動産の大谷宗徳執行役員はこう説明した。NIPPO、大成有楽不動産、JR西日本プロパティーズとともに江東区豊洲5丁目で進める超高層新築分譲マンション「ブランズタワー豊洲」を中心とした「豊洲地区1―1街区開発計画」の事業説明会だ。

計画は東京メトロ有楽町線「豊洲」駅から徒歩4分のところにある約2万4000平方メートルの大規模な敷地での開発。22年3月引き渡し予定のブランズタワー豊洲は総戸数1152戸を持つ48階地下1階建てと、ブランズシリーズで最大規模となる。

マンション購入者と豊洲地区や周辺の居住者が交流できる機会の創出を目指す。敷地の中央には遊歩道を整備することで豊洲駅から東電堀の水辺へ人の流れをつくる。敷地の約30%となる緑化空間を整備するほか、スーパーマーケットと認可保育所を整備。豊洲地区の児童急増に対応するため、敷地の一部を小学校の増築棟用地として江東区に譲渡する。

ハード面の整備だけではない。マンション購入者で構成する管理組合をサポートし、エリアマネジメント活動を目的とした一般社団法人を設立する。

同法人が地域団体や教育・文化施設、行政、周辺企業と連携することで、水辺に面した場所でのヨガイベントやシネマイベント、遊歩道を活用したマルシェなどのイベントを開催。会費のほか、1階部分を同法人が区分所有してテナントの賃料を活動費として運用するスキームだ。

不動産大手は相次ぎ、ハードとソフトの両面からマンション居住者同士や近隣との交流を促すことで、住みやすい環境を整えて資産価値の向上につなげようとしている。

野村不動産グループの街づくり構想「BE UNITED」で運営するマンションに「エリアデザイナー」と呼ぶ専門社員を配置。コミュニティー活動を行う組織の設立をサポートし、行政や周辺地域との交流の促進を図る。

第1弾として横浜市内に約5万平方メートルの用地を確保し、20年3月入居予定の「プラウドシティ日吉」(1320戸)に導入。ハード面では複合商業施設のほか、地域の交流拠点を設ける。隣接する土地では横浜市が小学校の新設を予定する。

三菱地所はグループの会員組織「三菱地所のレジデンスクラブ」の客向けにマンションの共用部分などでのイベントを企画し、コミュニティーの活性化を図っている。

人口減少や少子高齢化を背景に、今後、持続可能な街づくりを目指すためには、開発によるハード面だけでなく、維持管理・運営を行うソフト面を含めトータルな整備が求められる。(小田浩靖)

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