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助っ人大量採用の今…いでよ、第2のブライアント
編集委員 篠山正幸

(2/2ページ)
2019/2/19 6:30
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翌89年は49本塁打でキングとなる大活躍。近鉄はついに西武から王座を奪い取った。乗ったら手のつけられない打撃で、1試合3本塁打を何度もマークするなど、神がかり的なブライアントの打棒を、知将、森祇晶監督率いる西武も止められなかった。

西武は85年から88年まで4連覇、90年から94年まで5連覇を達成しており、89年というシーズンがなければ、どうなっていたか。ブライアントが歴史を変えた、といわれるのはそこからきている。

無駄な人件費も必要経費

当時の中日のフロントにはどのような判断があったのだろう。開花の見込みはないと踏んだのか、パ・リーグに行く分にはいいだろう、と考えたのか。とにかく、1軍出場の見込みがないならば、抱えておいても仕方がない、という結論になったのは間違いない。

この年、中日はリーグ優勝しており、ブライアントの放出はシーズンの戦いにも影響がなかったことになる。

昨季のウエスタン・リーグ打撃三冠王、広島・メヒアも1軍出場は22試合どまりだった=共同

昨季のウエスタン・リーグ打撃三冠王、広島・メヒアも1軍出場は22試合どまりだった=共同

1軍の外国人枠は拡大されたが、契約選手が増えた今、2軍待機の選手は増えている。第2のブライアントになり得る予備軍の層も厚くなっている、とみていいだろう。

当然選手本人も、外国人枠は承知の上で来日している。また、選手層を厚くして、いざというときに備えるのは球団の危機管理として当然のことでもある。無駄にみえる人件費も、優勝、日本一のための必要経費とされているわけで、はたからとやかく言うことではないのかもしれない。

だが、せっかく好成績を残しているのに、1軍で活躍する場がないとすれば、何とももったいない話。

選手のレンタル制度といったものがあれば、融通が利くのに、とも思われるが、これは実現の可能性がない。野球協約で禁止されているからだ。

「球団は、他の球団に選手を貸与し、又は呼戻権を留保し、あるいは条件を付して、選手契約を譲渡することはできない」(第107条=選手の貸与禁止)

期間限定のレンタルを認めると、選手の身分が安定しなくなることや、ペナントレースに不当な影響を与えかねない特定球団間の戦力融通の恐れがあることなどが、規定の背後にあると思われる。

結局、1軍昇格の見込みのない選手であっても、"解放"するかどうかは各球団の胸三寸だ。今はセ、パ交流戦もあり、別リーグだからといって、うかつに「どうぞ」というわけにもいかない。判断はより難しくなっている。ブライアントのようなヒョウタンから駒、というドラマもたまにはみたいが、88年の中日のような太っ腹な球団が出てくるかどうか。

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