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「大谷、5月復帰」ににじむエンゼルスの思い
スポーツライター 丹羽政善

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2019/2/18 6:30
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今年も雨になった。

2月14日――。昨年は大粒の雨の中で打撃練習し、その後、キャンプ施設に隣接するリゾートホテルで記者会見した米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平。今年は雨の中で練習をするチームメートには加わらず、室内トレーニング場で汗を流した。

この時期にしては珍しく肌寒い外に出たのは、クラブハウスがある建物と少し離れたところにあるトレーニング場を往復したときだけ。

この日、彼がバットを手にすることはなかった。

並行して投打のリハビリ

素振りは始めている。

13日、キャンプインに合わせて記者会見した大谷は、素振りを開始した時期について問われ、「5日前ぐらい」と答えた。しかしながらまだ7~8割の力。全力ではない。次のステップに進むには「百パーセントで振ったら」。同じ日にめどを口にした。

キャンプ初日、大谷は素振りを開始した時期について「5日前ぐらい」と答えた=共同

キャンプ初日、大谷は素振りを開始した時期について「5日前ぐらい」と答えた=共同

その「百パーセント」にたどり着く日は、きょうでもあすでもおかしくないが、そこから打撃練習まではどんなステップを歩むのか。

大谷は「ティー打撃から始まって、前から来た軽いボールを打ったりとか」とその一端を明かした。だが、復帰までのもう少し詳しい過程について、豊富な肘内側側副靱帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)の執刀経験を持ち、多くの選手のリハビリにも携わってきた馬見塚(まみづか)尚孝さんに話を聞いた。馬見塚さんは現在、「ベースボール&スポーツクリニック武蔵小杉(仮称)」開業に向けて準備中で、3月25日には「今年の大谷翔平どうなる?」というテーマで行われる日経電子版セミナーに登壇する予定だが、あくまでも一般的な例としてこんな流れになるという。

「素振り、ソフトトスやペッパー、ロングトス、フリー打撃、シート打撃と、肘にかかる負荷を調節しやすい練習から負荷が大きくなりやすい練習へとステップ・バイ・ステップでプログラムを組んでいきます」

素振りから始めて、徐々に負担の大きなものへ。素振りからシート打撃までの目安は、ざっと「4週間程度」だという。だとすれば、大谷が3月半ばにフルで打撃練習を開始していてもおかしくないが、果たして――。

キャンプ地でファンの求めに応じてサインする大谷=共同

キャンプ地でファンの求めに応じてサインする大谷=共同

復帰のペースには、エンゼルスの慎重な姿勢がにじみ出ている。

馬見塚さんによれば、トミー・ジョン手術からフルの打撃練習開始までの目安は「4カ月半程度」とのこと。

「トミー・ジョン手術にもいくつかの方法がありますが、私の行っている伊藤法(慶友整形外科病院院長の伊藤恵康さんによって広まった。骨孔に移植したけんを通す際、患者本人の骨をくさびのようにしてけんを固定)では8週から12週程度で靱帯を固定している骨釘(こってい)が骨癒合していることを確認できます。骨癒合を確認できれば打撃練習とシャドーピッチングを開始し、我々のスケジュールなら4カ月半後にはほぼフルで打撃練習を行っています」

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