2019年3月26日(火)

米副大統領「イラン核合意離脱を」 英独仏に要請

トランプ政権
ヨーロッパ
北米
2019/2/17 6:52
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【ミュンヘン=中村亮】ペンス米副大統領は16日、ミュンヘン安全保障会議で演説し、英独仏に対してイラン核合意からの離脱を求めた。イランに対する経済制裁を強めるために「欧州は米国に同調すべきだ」と強弁した。中国に対しては南シナ海の軍事拠点化や人権侵害をあげて「問題が残っている」と非難した。中国やロシアは強引にも映る米国の外交政策を批判した。

イラン政策では、英独仏が米国の経済制裁を回避する仕組みをつくるなど米欧の立場の違いが決定的になっている。ペンス氏は米国が2018年5月に破棄を表明したイラン核合意について「欧州も破棄するときがきた」と主張。「中東地域に平和や安全、自由をもたらすために必要な経済・外交的な圧力をかける取り組みに参加すべきだ」と強調した。

中国との関係については3月1日に交渉期限を迎える貿易協議に触れて「知的財産権を盗んだり、技術移転を強要したりする長年の問題に対処すべきだ」と訴えた。巨額なインフラ資金を新興国に提供し債務を負わせて影響力を行使しようとする取り組みを「債務外交」と非難し、是正を求めた。

北朝鮮との非核化交渉に関して「完全かつ検証可能な非核化が実現するまで確固たる立場を崩さない」と説明。各国に経済制裁の履行を継続するよう呼びかけた。今月27~28日に開く米朝首脳会談を通じて「トランプ大統領は平和の実現が可能であると信じている」とも述べた。

ペンス氏はロシアのウクライナ侵攻をあげて「武力で国境線を変える試みには責任をとらせる」と強調した。18年3月に英国で起きたロシアの元情報機関員の暗殺未遂事件後にロシア外交官を米国から追放した例をあげてロシアへの厳しい対応をアピールした。

シリアの過激派組織「イスラム国」(IS)については「大部分を破壊した」と説明。「まさに今、最後のIS支配地を奪還しようとしている」と指摘し、IS掃討作戦の進展をアピールした。「支配地の奪還だけでは十分でない」とも述べて「米国は地域に影響力を残す」と語った。

中国の外交政策を統括する楊潔篪政治局員も演説し、貿易協議などで露骨な圧力をかける米国を念頭に「衝突よりも対話を重視すべきだ」とクギを刺した。米ロが破棄する意向を示した中距離核戦力(INF)廃棄条約について「米ロが戻ることを望む」と語った。ペンス氏は演説で「中国の法律は通信業界に対してデータを保安組織に提供するよう求めている」と主張したが、楊氏は否定した。

ロシアのラブロフ外相も演説後の質疑応答で、21年に期限を迎える新戦略兵器削減条約(新START)について「延長を協議する用意を繰り返し表明してきた」と説明。INF廃棄条約に続いて、新STARTの延長にも後ろ向きな姿勢を見せる米国をけん制した。

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