2019年5月20日(月)

トランプ氏が非常事態宣言 壁建設で9000億円捻出

2019/2/16 6:10 (2019/2/16 8:44更新)
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【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は15日、議会承認を得ずに国境の壁の建設を進めるため「非常事態」を宣言した。建設費として計81億ドル(約9千億円)を捻出する。今年度予算は同日成立し、政府機関の一部閉鎖は回避した。ただ、野党・民主党などから非常事態宣言の効力を差し止める動きが相次いでおり、政権の狙い通りに進むかは不透明だ。

トランプ氏は15日、国土安全保障省や財務省、商務省など未成立分の2019会計年度(18年10月~19年9月)予算に署名した。暫定予算の期限である15日を前に、上下院ではすでに可決していた。予算が失効して政府機関が閉鎖するリスクは今秋まで遠のいた。

19会計年度の予算から13億7500万ドルを投じ、メキシコとの国境沿いに55マイル(約90キロメートル)のフェンスを新設する。さらに、非常事態宣言により36億ドルの軍の工事予算を活用する。このほか、大統領権限で国防総省の薬物対策費から25億ドル、財務省の基金から6億ドルを引き出し、計67億ドルを壁の建設費に振り向ける。トランプ氏は壁の建設費に57億ドルを求めていた。

トランプ氏は記者会見で、メキシコ国境から犯罪や違法薬物が流れ込んでいるとし「国境における国家安全保障の危機に立ち向かう」と力説した。「壁は100%機能する」と強調し、看板公約である壁建設の必要性を訴えた。

トランプ氏は1月にも非常事態の宣言を示唆したが、いったん引っ込めた経緯がある。今回踏み切った背景について「(議会が通す予算で)長い時間をかければ壁を建てることができたので(非常事態を宣言する)必要はなかった。だがもっと速やかに進めたかった」と説明した。

民主党のほか、与党・共和党の一部議員からも憲法違反との批判が出ており、壁建設を阻止するための提訴や法案提出の動きが活発になっている。トランプ氏は「我々は訴えられるだろう」と認めたうえで「最終的には最高裁で公平な扱いを得られることを望む。最高裁で勝つ」と述べた。

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