フィリピン、18年の海外送金 3.1%増に鈍化

2019/2/15 18:28
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【マニラ=遠藤淳】フィリピン中央銀行は15日、2018年の出稼ぎ労働者ら在外フィリピン人からの送金額が前年比3.1%増の289億ドル(約3兆2000億円)だったと発表した。過去最高を更新したものの、伸び率は前年から1.2ポイント低下した。国内消費を支える海外送金の伸びが鈍化したことで、経済の先行きに影響する可能性もある。

クウェートでの虐待事件を受け、帰国した出稼ぎフィリピン人たち(18年2月、マニラ)=ロイター

18年の海外送金元の国・地域別では、最大の米国が9.7%増の112億ドルだった。18年半ばに為替がドル高ペソ安に進み、親族らが両替して受け取るペソが多くなるため、出稼ぎ労働者が送金を増やしたとみられる。

米国と並んで主要な送金元の中東は66億ドルと15.3%減少した。中東には250万人の出稼ぎ労働者がいるとされるが、サウジアラビアなどでフィリピン人家政婦への虐待事件が相次ぎ発生。フィリピン政府は死者が出たクウェートへの労働者の新規派遣を一時停止した。出稼ぎ先として中東の人気が低下したことも影響したようだ。

国内に就労機会が十分にないフィリピンは多くの人が海外に働きに出ており、その数は人口の1割にあたる1000万人に上る。出稼ぎ労働者からの送金は国内総生産(GDP)の約1割を占め、国内の消費を支えている。送金額の伸びは2年続けて鈍化しており、消費拡大の重荷となる可能性もある。

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