印航空ジェット・エア、銀行傘下で再建へ 債務を株式化

2019/2/15 19:30
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【ムンバイ=早川麗】多額の債務に苦しむインド航空2位のジェット・エアウェイズが、銀行傘下で再建に乗り出す。14日に開いた取締役会で債務の株式化を承認、21日に開く臨時株主総会での決議を経て実行する。国営インドステイト銀行など債権団が51%の株を保有し、航空機の売却などリストラを進める。

ジェット社は格安航空会社(LCC)との競争激化に加え、原油高に伴う燃料費の上昇や人件費、販促費の増加などで業績が悪化。18年3月末で約840億ルピー(約1300億円)の債務を抱える。最近は銀行への支払いが遅れ、給与の遅配も発生。航空機のリース代を滞納し、複数機を一時利用できなくなるなどの影響も出た。

財務改善に向けて債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ、DES)を実行する。インドステイト銀を中心とする銀行団に対する債務を、新たに発行する1億1400万株と交換する。実現すると発行済み株式数は現在の約2倍に増え、銀行団の出資比率は51%となる計算だ。

ジェット社の創業者で現在の筆頭株主であるナレシュ・ゴヤル会長の持ち株比率は51%から25.5%に下がる見込み。同社に出資するアラブ首長国連邦(UAE)のエティハド航空も24%から12%になる。銀行団が指名する人物が取締役に就任し、銀行主導の再建が進む見通しだ。

DESは経営不振に陥った企業への貸出債権を株式に交換し、銀行に保有させる不良債権処理の手法だ。過剰債務に苦しむ企業の負債を圧縮すると同時に、株主資本を増やす効果がある。

インドの国内航空旅客数は18年に1億3897万人と前年比19%増え、過去最高を更新するなど市場拡大が続く。ジェット社のシェアは15.5%と2位だが、LCCとの価格競争が激しい。同社や国営エア・インディアなどフルサービスの航空会社は苦戦が目立つ。

ジェット社の18年10~12月期の連結業績は、売上高が前年同期比1%減の644億ルピー、最終損益が73億ルピーの赤字(前年同期は18億ルピーの黒字)だった。

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