2019年5月24日(金)

非常事態宣言とは トランプ大統領、これまで3件

2019/2/15 15:55
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▼非常事態宣言 米大統領は「国家非常事態法」に基づき非常事態を宣言すれば、平時では制限されている権力を行使できる。具体的な権限は個別の法律に明記してあり、大統領はどの法律を使うのか議会に通知する必要がある。

よく使われるのは国際緊急経済権限法(IEEPA)。外国からの脅威があれば資産凍結などができる。壁の建設を巡っては、軍事力が必要な非常事態に、国防長官は使途が決まっていないお金を軍事関連の工事に使えると定めた法律がある。

米ホワイトハウスで国家非常事態を宣言すると発表するトランプ大統領(15日)=AP

米ホワイトハウスで国家非常事態を宣言すると発表するトランプ大統領(15日)=AP

非常事態の宣言は珍しくない。トランプ氏もこれまで3件手掛けている。直近では18年11月に政権が反政府デモを武力で弾圧した中米ニカラグアの混乱を米国の安全保障への脅威とみなし、治安や民主主義を損なう人物の資産を凍結した。

過去にはブッシュ(子)元大統領が2001年の同時テロ直後に発動したほか、オバマ大統領は09年に新型インフルエンザに対応するため実施した。宣言は180日で失効するが延長できる。米メディアによると、1979年の対イランの資産凍結を含めて約30件の宣言がいまも有効だ。

主要国では2015年のフランスで起きた同時テロの後に非常事態宣言が発令された。テロを未然に防ぎ、テロ組織の捜査をしやすくするためだが、最近でもフランスではデモが全土に拡大し、仏政府は非常事態の宣言を検討したとされる。

ただ、非常事態宣言の発令に警戒する意見も多い。独裁政権の国家では、非常事態宣言を理由に国民を弾圧するケースもある。例えば2011年に独裁政権が崩壊したエジプトでは、30年にわたって非常事態宣言が発令されており、国民の言論や集会、出版などの自由が制限されていた。

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