千葉県、児相に警察OBや弁護士配置
千葉県の森田健作知事は14日、全国的に児童虐待事件が相次いでいるのを受け、児童相談所の組織体制を強化する方針を示した。2019年度から県内6カ所の児相すべてに警察OBや弁護士を非常勤で配置。警察との連携や司法手続きなどの対応力を高める。児相の職員も増員し、子どものSOSを見逃さない体制づくりを目指す。
同日の県議会本会議で木下敬二氏(自民)への答弁で説明した。知事は父親の虐待を受けた野田市の栗原心愛さん(10)が死亡した事件を踏まえ「未来ある子どもの大切な命が失われないよう、再発防止に全力で取り組む」と強調した。
野田市の事件をめぐっては、弁護士や医師、学識経験者でつくる検証委員会を設置し、21日に初会合を開くことも明らかにした。知事は「今回の事案では児相の判断に多くの課題があったと認識している」と指摘。検証委は児相の対応や関係機関の連携などを点検し、今後の再発防止策に役立てる。