2019年7月23日(火)

電通、120~130億円を成長投資 働き方改革一巡

2019/2/14 18:43
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電通は14日、2019年12月期に人材育成やIT(情報技術)の基盤整備などに120億~130億円を投じる計画を明らかにした。17~18年の2年間で183億円を投じた働き方改革が一定の成果を出したのを受け、攻めの投資に転じる。20年以降の成長に向け、デジタル広告を中心とした成長市場を開拓する体制を整える。

「労働時間の短縮と業務品質の向上を両立できた」。曽我有信取締役は14日、都内で開いた決算会見でこう強調した。連結売上高にあたる収益は9.7%増の1兆185億円、本業のもうけを示す営業利益は18.7%減の1116億円だった。

電通は15年に新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)が自殺し、16年に労災と認定されたことにより社会的な批判を浴びた。これを受けて山本敏博社長が抜本的な働き方改革に着手した。

月1回の週休3日制や、勤務間のインターバル制度を導入するなどし、18年の1人当たりの総労働時間は16年比1割減の1952時間となったが、人員を2年で350人増員するなどの施策により、全体での増収を確保した。定型作業を自動化する「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の導入など、「生産性の向上など改革のリターンは今後出てくる」(曽我取締役)という。

19年12月期はこうした「守り」の投資が一段落する。曽我取締役は「19年は東京五輪が開催される20年に向けて、成長の足がかりをつくる」と述べた。今期の120~130億円の投資のうち、50~60億円を「労務改革の継続」に充当し、残りの70億円をデジタル領域を中心としたIT(情報技術)投資や人材育成にあてる。

今期、連結収益で7.8%増の1兆979億円、営業利益で9.7%増の1225億円を見込む。カカクコム株売却の特別利益がなくなるため、純利益は32%減少する。働き方改革の負担が軽減される19年にきちんとした成果を出せるか。東京五輪で広告需要がピークに達する20年以降をにらんだ持続的な成長を左右する。(広井洋一郎)

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