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業績ニュース

工場自動化8社、4社が下方修正 米中摩擦で投資減速

2019/2/14 20:30
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産業用ロボットなど工場の自動化に関連する企業への逆風が強まっている。2018年4~12月期を中心とする主要8社の連結決算が14日出そろい、そのうち三菱電機ファナックなど4社が18年度の純利益の予想を下方修正した。米中の貿易摩擦を背景に、顧客企業の設備投資への意欲が想定以上に減退しているためだ。

足元では受注にブレーキがかかった(THKが都内で開いた見本市)

半導体の製造装置や工作機械向けの基幹部品「リニアガイド」などを手掛けるTHKが14日発表した18年12月期の連結決算は、売上高が3534億円、純利益が354億円だった。決算期変更で前の期との単純比較はできないが、それぞれ実質11%、17%増。ただ、これは高水準の受注残をこなした結果。事業環境は厳しさを増している。

各社がそろって指摘するのが、けん引役だった中国での顧客の投資見合わせだ。過剰債務への対応を急ぐ中国政府による金融引き締めで「中小企業での資金繰りが悪化」(安川電機の村上周二専務執行役員)したところに、米中摩擦の影響が強まった。米国への輸出がしづらくなった中国企業が弱気に転じている。

18年10~12月期の純利益でみるとオムロンが前年同期比25%減、SMCが18%減に落ち込んだ。4~9月期に比べて減速感は強い。

スマートフォン(スマホ)関連は市場の成熟化を理由に期初から鈍化が見込まれていたが、期中に一段と状況は厳しくなっている。

三菱電の皮籠石斉常務執行役は「スマホや有機EL向けFA(工場自動化)は下期に回復すると思っていたが、顧客の新規プロジェクトが凍結・延期されている」と話す。同社は19年3月期の純利益を従来予想の前期比6%減から12%減に下方修正した。半導体の市況が悪化し、中国や韓国などで関連産業の投資が先送りされる動きもある。

足元の受注も芳しくない。産業用ロボット向けに精密減速機を供給するハーモニック・ドライブ・システムズ。前年同期と比べた受注高(単体)は18年7~9月期の58%減、10~12月期は76%減と期を追うごとに減速感が強まっている。

ハーモニックの上條和俊執行役員は「先進国を含めて世界的に(自動化投資が)調整している感がある」と話す。中国を起点とする景気減速や先行きの不透明感がサプライチェーン(供給網)などを通じて世界中に広がっている可能性がある。JPモルガン証券の佐野友彦氏は「先進国での減速の顕在化はリスクだ」と指摘する。

来年度も好材料は乏しく、しばらくは苦境が続くとの見方が多い。ただ、さらなる業績の悪化については否定的な声が聞かれ始めた。

SMCの薄井郁二取締役は「中国は(政府が)景気テコ入れに動き始めており、どんどん悪くなる感じではない」と指摘する。ファナックの稲葉善治会長も「現状からの底割れはないと考える」と話す。前回の決算では8社のうち6社が予想を下方修正したが、今回は4社。業績の底入れが近づきつつあるとみることもできそうだ。

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