台湾パネル大手2社が赤字転落 10~12月営業、中国増産で値崩れ

2019/2/14 18:30
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【台北=伊原健作】台湾の液晶パネル大手2社が苦境に陥っている。鴻海(ホンハイ)精密工業系の群創光電(イノラックス)が14日に発表した2018年10~12月期連結決算は、営業損益が14億台湾ドル(約50億円)の赤字(前年同期は56億台湾ドルの黒字)に転落した。友達光電(AUO)も同期に営業赤字となり、中国勢の増産による事業環境の悪化が鮮明だ。

AUOなど台湾勢はゲーム向けの高機能パネルなどニッチ分野に活路を求める(18年8月、台北市内)

イノラックスが四半期ベースで営業赤字になるのは約2年半ぶりだ。売上高は722億台湾ドルと9%減少。パネル単価の下落で採算性も大幅に悪化した。

京東方科技集団(BOE)など中国パネル大手が17年以降、政府の支援を受けて増産ペースを上げ、供給過剰が深刻化している。米中貿易摩擦の影響などで中国の消費が減速したことも需給の悪化に拍車をかけた。価格競争が激化し、規模で劣る台湾勢は厳しい状況に追い込まれている。

AUOも、18年10~12月期に連結営業赤字に転落したと発表した。パネル1平方メートル当たりの平均単価は1年間で1割弱下落し、事情はイノラックスと同じだ。両社は高性能のゲーム向けや車載分野など、テレビに比べ市場規模が小さく、採算がとりやすいニッチ市場で生き残りを目指してきた。だが市況の急速な悪化に改革が追いついていない状況だ。

鴻海は中国・広州で年内にも世界最大級の液晶パネル工場を稼働する見込みだが、関係者によると市況の悪化を受け当初の量産規模を縮小する。英調査会社IHSマークイットの謝勤益シニアディレクターは「パネルは21年までは供給過剰になる」とみており、当面は厳しい環境が続く見通しだ。

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