米J&J、ロボット手術の米オーリス買収 34億ドル
【ニューヨーク=西邨紘子】米医薬品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は13日、傘下の手術用医療品事業エチコンが手術用ロボットを手掛ける米オーリス・ヘルスを現金34億ドル(約3800億円)で買収すると発表した。6月末までの手続き完了を見込む。

オーリスは非公開。遠隔操作の内視鏡手術ロボット開発で先端技術を持つ。米国では気管支の診断・治療向けの使用で実用化済みで、肺がんへの使用でも承認を目指す。J&Jは今後、オーリスの事業目標の達成状況により、最大23億5000万ドルの追加金を支払う。
J&Jは次の成長事業として手術ロボットに力を入れている。傘下の手術用医療用品とロボット技術を合わせて医療機関に提供することで、販売機会を広げる狙いもある。買収にともないオーリスのフレデリック・モール最高経営責任者(CEO)がJ&Jに加わる。モール氏は手術ロボット普及の先駆となったダ・ヴィンチ・サージカルシステムを開発したロボット手術業界の第一人者。