2019年9月23日(月)

韓国中堅造船、債務超過に 政府系金融が支援方針
日本の反発も

2019/2/13 17:56
保存
共有
印刷
その他

【ソウル=山田健一】韓国の中堅造船会社、韓進重工業は13日、フィリピン子会社の経営破綻に伴う損失がかさんで債務超過に陥ったと発表した。発表を受けて政府系金融機関の韓国産業銀行は、韓進重工に対して金融支援を実施し、同社の倒産を防ぐ意向を表明した。政府系金融による救済は国際的な貿易ルールに違反するとの指摘もあり、競合する日本や中国の批判を招きそうだ。

韓国政府系金融機関の支援表明の裏には雇用を重んじる文在寅政権の事情も見え隠れする(韓進重工業の釜山造船所)

「フィリピンのスービック造船所が会社更生法を現地の裁判所に申請したことによる資産評価損や負債の引き当てが増え、2018年の連結財務諸表が債務超過になった」。韓進重工は韓国取引所の適時開示でこう説明した。債務超過の金額は明かされていない。

関係者によると、06年設立のスービック造船所はかつて、船舶受注残高で世界のトップ10に入ったことがある。しかし、10年代に造船不況が深刻化すると、固定費が経営を圧迫。17年は通年で2335億ウォン(約230億円)、18年も1~9月累計で601億ウォンの営業赤字を計上した。

韓進重工とフィリピンの金融機関の間にはスービックが抱える4億ドル(約440億円)超の負債の保証契約がある。韓進はスービックの事業や資産の売却を通じて負債を圧縮したい考えで、中国の造船会社が関心を示しているとされる。

一方、韓国産業銀行は13日、負債圧縮をめぐるフィリピンの金融機関との交渉で、韓進重工を支援すると発表した。その上で韓進に対する自行の債権を株式化し、債務超過の解消につなげる方針を示した。同行は韓進の大口の債権者でもある。

経営の傾いた造船会社を産業銀行主導で立て直す構図は、大宇造船海洋のケースと重なる。同社は15~17年に総額12兆ウォンの金融支援を同行などから受けた。その後、業績は持ち直したが、日本の造船業界は「市場から退出すべき企業が延命され、市況の回復が遅れている」と問題視している。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。