2019年4月25日(木)

埼玉県信金、事業承継支援へ専門チーム創設

金融機関
南関東・静岡
2019/2/13 0:00
保存
共有
印刷
その他

埼玉県信用金庫(埼玉県熊谷市)は事業承継の支援を拡充する。本部内に事業承継の専門チームを創設。取引先企業の相談に乗ったり、外部機関につなげたりする。事業承継ローンの取り扱いも始めたほか、支店職員の知識習得を進める。後継者難などで休廃業する企業が多いなか、事業承継を支援し、地域経済の活力維持につなげる。

埼玉県信金は中小企業の経営者らに事業承継の準備を解説するセミナーを開催している(越谷市)

本部内に設置したのは「事業承継・M&Aチーム」。実務ノウハウの資格を持つ職員5人を配置した。事業承継は後継者育成や株式の譲渡、税制など把握すべき事項が多い。専門チームは支店と連携しながら、事業承継に課題がある取引先を訪問。必要に応じて、埼玉県事業引継ぎ支援センターなどの外部機関を紹介する。

埼玉県信金の2017年度のアンケートによると、60歳以上が代表を務める約1000社のうち、後継者が未定・不在の企業は約4割を占めた。後継者が決まっていても株式保有者が分散しているなどの課題を持つ企業もあった。専門チームはアンケート結果や支店から集約した情報をもとに、企業の相談に応じる。

事業承継を後押しするローン商品も始めた。後継者が株式を購入する資金のほか、後継者不在の企業を買収するための資金などに使える。融資金額は100万~3億円。経営者が保有する事業用の不動産を法人が買い取る資金などにも対応できるようにした。

ただ、後継者や事業譲渡先を見つけるのが難しいほか、株式整理など手続きが煩雑で、事業承継の準備を先延ばしにする企業が多い。

埼玉県信金の担当者は「いざというときに円滑に引き継げるように、取引先の経営者が課題の把握や準備をする必要がある」と話す。

取引先と接する機会が多い支店でも事業承継に関するスキルを向上させる。支店職員が簡単な助言や準備の必要性を啓発できるように、税務や法務など事業承継に関する基礎的な知識を問う試験を受けてもらう。18年は支店長約80人が合格し、19年は融資担当の支店職員にも試験を課す予定。

埼玉県信金は18年、事業承継のマッチングサイトを運営するビズリーチ(東京・渋谷)と業務提携した。事業譲渡を考えている取引先企業にサイトを紹介。同サイトには1000超の買い手企業が登録されており、営業範囲外の企業とのマッチングが期待できる。地元税理士と連携した個別相談会なども開催している。

東京商工リサーチ埼玉支店によると、2018年の埼玉県内の休廃業・解散件数は1925件。「経営者の高齢化が休廃業の大きな要因」(同支店)といい、事業承継がしやすい環境整備が急務となっている。

春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報